米を食べるから日本人は腸が長い?
脚が短いんじゃない、胴が長いだけ……。そんな自虐ジョークが出るほど、西洋人に比べて胴長短足の日本人。それは長年、消化に時間のかかる食物繊維が豊富な米を主食にしてきて腸が長いから、と解釈されてきた。でも、動かぬ証拠を突きつけられてしまった!
「ホントです。東洋人と西洋人の腸の長さに違いはありません」
と稲島先生。なんと測って調べた人がいるそうで。
「マニアックな研究者が腸の長さを詳細に調べたところ、東洋人と西洋人の間で差はありませんでした。そもそも日本人は消化がいい白米を食べているので、進化の過程で腸が長くなる必要がない。相対的に胴が長いから、腸も長いと思われていたのでしょうか(笑)」
腸や脚の長さにかかわらず、野菜や穀類をとることは、健康にとって重要です!
離乳食はできるだけ早く始めるほうがいい?
「これはホント。離乳食を早い時期から始めると、食物アレルギーが関連するアトピー性皮膚炎の発症リスクを抑えられるといわれています」
そう話すのは、皮膚科専門医の小川徹先生。
「魚や卵を早期から摂取すると、アトピー性皮膚炎の発症リスクを低下させる可能性があるとの研究がアレルギーの国際専門誌に報告されています。魚は生後9か月まで、卵は11か月までに食べさせるのがいいとか。
ただし、すでにアレルギーのあるお子さんには注意が必要ですので、必ず専門医に相談しましょう」
現在、アトピー性皮膚炎の患者数は45万6000人。このうち、子どもや若者は1割を占める。
「生後4〜6か月は母乳で育てる、離乳開始は早くても生後4か月以降とする、離乳食を遅らせないといったことが基本的に大切です」
朝イチのフルーツジュースは健康のもと?
“朝のフルーツは金”とはヨーロッパのことわざ。ジュースやスムージーにして取り入れる女性は多そうだけど、これはウソ。
米プリンストン大学の研究によって、果物に含まれる果糖の90%が小腸で処理されていることが明らかに。
朝、果糖の処理能力が弱まっている状態のところへフルーツジュースが流し込まれると、小腸は大量の果糖を代謝しなければならず、処理できなかった糖は肝臓へ回される。そのため肝臓に負担がかかり、肥満や糖尿病に進行するおそれがあるという。
「朝のジュースが悪いのではなく、果糖が多いジュースが悪影響を及ぼします。野菜が多いスムージーや果糖の量が少ないジュースは問題ないでしょう」(植田先生)