「最後に来てくれたのはずいぶん前。隣の整体院に来ていて、待ち時間にうちに来てくれて。お子さんを私立の学校に通わせているから大変だって言ってたな」(喫茶らんぶる店主・新井さん)

 結婚式の受付をゴルフ友達の鹿島田商店街の女性に頼んだほどで、西城さんは誰とでもフレンドリーに接していた。

26日に行われた告別式では、盟友の野口五郎が最前列で棺を持った
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 現在の自宅近くで食事に出かけることも多かった。

「秀樹さんは20年通っていただいた常連さんです。ちゃんぽん焼きそばが好きで、毎回注文してくれました。お店に来ると“お母さんいつまでも元気でね”と、私と年が10歳くらいしか変わらないんですけど、親切にそう言ってくれて。

 とても気さくな方でした。最後にお会いしたのは1か月半前。まだ若かったし、残念です」(お好み焼き店『小ぐま』女将の里井峯子さん)

 焼き鳥店の『とり平』には、芸能界の友人を連れてきたこともあるという。この店には、西城さんが大好きだった名物メニューがあった。

「もう出していないのですが、うちの麦とろご飯を気に入っていただいて。とても気さくで素敵な方だったので、本当に残念です。ご冥福をお祈りします」(オーナー夫人の平井洋子さん)

 闘病中は食事も制限しリハビリを続けていたようだが、680円の麦とろご飯はもう1度どうしても食べたかったメニューだったはず。庶民的な店で気さくな笑顔を見せていた西城さんを、街の人々はずっと忘れない。