さらに、宮内庁ОBで皇室ジャーナリストの山下晋司さんは、一時金の額を決定する『皇室経済会議』にも影響を及ぼすと話す。
「現状のままでは、皇室経済会議で一時金の額を決定しづらいと思います。この会議には皇室会議と違い、皇族と最高裁関係がおらず、立法と行政の8人です。
うち6人は国会議員ですが、結婚に批判的な国民が多いと感じれば、特に国民感情を意識する国会議員としては悩むでしょう。前例に照らし、上限額の9割や10割の一時金と決めれば、批判の矛先が自分たちに向かう可能性もありますからね」
一時金をめぐる「最終手段」とは
戦後以降、皇族方に支払われた一時金は、上限額の9割か規定の満額しか前例がない。今回、前例にはない額に決めてしまうと、現在6人いる未婚の女性皇族方が結婚されるときにも影響が出てしまう可能性があるのだ。
一時金をめぐっても問題が起こりそうなのだが、前出の山下さんは、こんな「最終手段」を示してくれた。
「皇室経済法では、一時金について“支出するもの”と規定されていますが、上限はあるものの下限の規定はありません。極端にいえば“1円”でも法的には問題ありません。
ただ、国側が“1円”と決定するというのは心情的には難しいでしょう。そういうことは眞子内親王殿下も承知しておられるでしょうから、ご自分から一時金を“辞退”されるという可能性はあるでしょう」
とっておきの“秘策”ともいえる方法だが、これには“おじいさま”からの教えが関係している。
「陛下が常にお考えになっている“行動あってこその象徴”と一緒で、行動によって姿勢を示されるのは皇族にとって大切なことです。もし一時金を辞退されることになれば、小室さんは“お金目当て”ではないということを行動で国民に示すことにはなるでしょうね」(山下さん)
逆境でも愛をつらぬき、国民から祝福される日もそう遠くはないのかもしれない─。