今から60年以上も前の話になるが、日本のプロレス界の礎を築き、プロレスブームを作り上げたレスラーといえば、力道山

 当時、「総理大臣の名前は知らなくても、力道山の名前を知らない者はいない」とされ、

国民的英雄とまでいわれていました。早い時期から映画に出演するようになり、主演作は30本近くに上ります。ただほとんどが、自分自身の役で出ているものですね」(前出・スポーツ紙記者)

 つまり、主人公は力道山。力道山が力道山を演じるわけで、映画のタイトルは『力道山逆襲す』、『怒れ!力道山』や『力道山、鉄腕の勝利』など、正義のヒーロー・力道山の活躍を描いている。

「その後、ジャイアント馬場やアントニオ猪木も映画出演していますが、それも本人役でしたね」(前出・スポーツ紙記者)

 日本のプロレスラーで力道山以外で映画主演を果たしたのは、武藤敬司

 '87年に公開された『光る女』はジャズピアニストの穐吉敏子の娘、秋吉満ちる(Monday満ちる)が女優デビューするということで話題になったが、主演は武藤だった。彼はその後も数多くの映画やドラマに出演している。

 最近では真壁と同じ新日本プロレス所属の棚橋弘至が、昨年、『牙狼〈GARO〉-阿修羅‐』(テレビ東京系)に出演し、劇中で真壁と激闘を繰り広げている。棚橋はその後、時代劇『石川五右衛門』(テレビ東京系)にも浪人役で出演している。

 さて、長州が演じるのは『蛤御門の変』を起こした、長州藩士来島又兵衛の役。重要な役だけに台詞も多いという。しかし、一方で心配する声もーー。

今では、それが面白がられて、バラエティー番組からオファーも多いのですが、滑舌の悪さでは有名ですからね。ただ本人はやる気になっていて、一生懸命台詞を覚えているそうです」(テレビ誌ライター)

 放送は22日。“キレッキレ”な演技が見られるか。

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。