「頼まれたら断れない性格だからね」(前出の女性)
事件後、会社側は石丸さん宅に弔問に訪れたというが、
「“午後5時以降の出来事なので会社に責任はありません”って言われたそうです。それでもご両親は声を荒らげることもなかったって聞きましたし、周囲には“大丈夫”と言っていたとか。全然、大丈夫じゃないです。こんなのあんまりですよ」
と前出の女性は憤った。
容疑者の妻は……
おとなしい石丸さんは、からかいの対象だったのか。
吉田容疑者は妻と4歳、1歳の息子の4人家族。保育園の送り迎えや、子どもたちを庭で遊ばせるなど子煩悩な父親ぶりが目撃されている。
「おとなしくてまじめな人でした。こんな事件を起こすようには見えなかった」
と近所に住む77歳男性。
容疑者宅を訪ねると、「事件については何も聞いていません。(石丸さんとは)仲よくやっていたと聞いています」と吉田容疑者の妻が憔悴しきった様子で答えた。
会社は、石丸さんと吉田容疑者の人間関係についてどこまで把握していたのか。
「捜査に差し障るので事件のことは答えられません。注意が必要な設備についての社内教育はしていましたし、定期的に安全教育もしていました」と人事担当者。
容疑者の勤務状況や今後の処分指針、石丸さんの労災についてや勤務時間の質問にも答えなかった。
社労士の片桐めぐみ氏は、
「労災認定がされるか微妙です。話を聞く限り、後片づけの業務中ですが、加害者が悪ふざけをして起きた事件。会社の命令による過失ではなく私的な行為にあたります。労働基準監督署がどのように判断するのか難しいところ」
と説明する。ただし、企業の監督責任については、
「エアコンプレッサーの取り扱いに注意するのは当たり前。企業側が社員に危険や安全性をどのように確認、周知させていたのかが論点になります」
悪ふざけで命を奪われてはたまったものではない。幼稚にもほどがある。