カーテンコールは必見
ダメ男のミニョクと二枚目のジョンウクの演じ分けで気をつけていることは?
「いちばん気をつけてるのは、キム・ジョンウクのときにかまないようにすること(笑)。彼のスマートでカッコいい感じを崩さないようにね。ミニョクはダメな男だけど、すごく正直で愛を感じる人物なので、つい彼に感情移入したくなってしまうんですけど」
たった3人の役者で演じるのも今作の見どころで、村井さんも「カーテンコールを見てびっくりしますよ。あ! ホントに3人だけだったんだって」と笑う。特にお母さんからインド人まで老若男女国籍問わず22役を演じ分ける“マルチマン”役の駒田一さんは必見だそう。
「初演のときは、一さんがほかの役もやりたいって言って24役になったんですよ(笑)。マルチマンのフルチェンジの着替えがとにかく多いので、一さんの着替えがどれくらいで間に合うかも全部考えながらやらないといけないから、毎回“これはいけるかな、いけないかも”って話し合いながら作ってます。
舞台袖にはけては着替えて新しい人物が登場するっていうアナログなギャグを大の大人が真剣にやってるだけで面白いんですよね。
マルチマンがいちばん大変ですけど彩吹さんも僕も出ずっぱりで、着替えては歌って踊って芝居しての繰り返しだから、みんな平等に大変なので3人で肩組んで“仲間だよな~”っていう絆は強くなりました。
稽古の後に3人でよく飲みにも行きましたし、なんか雰囲気が一緒だなってことには初演のときから気づいていて。3人でずっと過ごせますっていうくらい仲よくなりました(笑)。くだらない話から始まって、まじめな話からまたくだらない話をするみたいなことを延々と繰り返して。本当に居心地がよくて、優しい空間の中にいる感じですね」