子育てのための夫婦と化していくことに危惧(きぐ)も。
「子どもがいるから成り立っていて、会話も子どものことしかないのは寂しい。
子どもがいることでケンカをしない、別れない理由になっているのも現実だと思います。
でも、それがいい家庭かどうかは別です。子どもは敏感ですから夫婦関係はわかると思いますよ」
可能性は試すべし シニア婚のすすめ
離婚や死別などの理由でシングルになった50代以上がパートナーを求めるシニア婚については大賛成という。
「いいと思いますよ! なぜ(結婚相手が生涯)ひとりの男、ひとりの女でなくちゃいけないのか。(若気の)勢いだったり、間違いだったりする結婚ではつまらないでしょ。年を取ってからでも可能性は試したほうがいいですよ。縛られている必要なんてないと思うわ。
ただし、お金や財産の問題だけはっきりさせて子どもには一切残さない、子どもは親の財産をあてにしないことです」
下重さんが人生でこだわってきたことは、経済的自立と精神的自立だ。
「自分らしい生き方をするための2つの条件です。
自由に生きるためには経済的な自立が必要で、つれあいとは独立採算制です。自分が決めたことには責任と覚悟という精神的な自立が大切です。その2つだけは身につけようとずっと思っていて、守ってきました」