昨年には、デビュー前のJr.に対して振付師のS氏が“もうお前らはデビューできない”と言ってしまったことで、大量に事務所を辞めた例があった。ジャニー社長は、今後も事務所を離れていくJr.が増える可能性を懸念していたのだ。
「そこで、Jr.からの人望が厚いタッキーが裏方に回ることで、彼らが退所を思いとどまってくれると考えたのでしょう。もちろんプレーイングマネージャーという選択肢もありましたが、前例がありませんからね。ほかのタレントたちにも示しがつかないので、表舞台には出ないと決めたのでしょう。
タッキーも抵抗はあったでしょうが、育ててくれたジャニーさんの頼みですから断れなかったのでは。同時に腹をくくったことで、“今後は事務所の発展のために尽くす”という思いを強めたのでしょう」(同・芸能プロ幹部)
滝沢の苦い経験
心を決めた滝沢は、来年の頭から取り組む“ジャニーズ改革”のひとつとして、“Jr.の待遇改善”に取りかかるだろうと、前出のジャニーズ事務所関係者が話す。
「Jr.も出演していた『滝沢歌舞伎』で、以前、Jr.へのギャラの支払いがかなり遅れたことがありました。
そのときにタッキー自ら、ジュリーさんに対して“みんな寝る間を惜しんで稽古しているのに、なんでギャラが入ってないんですか!”と、激怒したんです。
この出来事は、彼がジャニーズ事務所に不信感を募らせる要因のひとつになったと思いますよ」
事務所に盾突くという男気を見せるほど、Jr.のことを大切にしている滝沢。それには、自身のこんな経験が関係しているのかもしれない。
「'99年に嵐がデビューした際、Jr.でダントツの人気があったタキツバの2人はデビュー組に選ばれなかった。ジャニーさんがもったいぶって、タッキーと翼クンをデビューさせなかったことは結果的に裏目に出ました。
3年後にタキツバがデビューしましたが、すでに人気絶頂期を過ぎたふたりのCDランキングは2位どまりでした。そういった苦い経験からも、Jr.のデビュー時期やプロデュース戦略は、そうとう練ってくると思いますよ」(同・ジャニーズ事務所関係者)
最近は、ジャニーズタレントの「不祥事」が目立つが、その点に関しても滝沢に期待がかかるそうだ。
「今年4月、元TOKIOの山口達也さんが未成年女性への強制わいせつ容疑で書類送検され、NEWSの小山慶一郎さんも6月に未成年に飲酒させたとして謹慎処分が下りました。Jr.時代からコンプライアンス教育をすることで、こういった不祥事を防ぐ一手になりうるので、滝沢さんの手腕に期待がかかります」(前出・テレビ局関係者)
アイドル帝国の王子様は裏方に回っても“スター”になることはできるのだろうか。