今までも、招待者の話に真摯に耳を傾け続けてこられた美智子さま。しかし、すでに来年春の園遊会が『退位の礼』を控えていることから、中止が決定している。
「両陛下にとって“人生最後”の園遊会でしたが、あいにくの雨が降り続けていました。
しかし、おふたりは招待者へのお声がけの際、陛下の透明な傘ひとつだけで“相合い傘”を。少しでも招待者との交流を大切にされているようでした。
美智子さまの左肩はびしょ濡れになっていましたが、後ろに控えていた女官長が傘を差し出しても、受け取ることはなかったのです」(宮内庁関係者)
15年ぶりに全行程をこなされた雅子さま
一方で、雅子さまは、実に15年ぶりに園遊会の全行程をこなされたのだ。
「療養に入られてからは、'15年の秋から連続して園遊会に出席されている雅子さまですが、前回までは途中で退席されていたのです。
今回に関しても、園遊会の前日まで検討を続けていて、雅子さまにとって負担が大きい和装のドレスコードだったにもかかわらず、最終的には“フル参加”をお決めになったのです」(東宮職関係者)
すべての行程に参加されただけではなく、お話しされたひとりひとりにお心を配られていたという。
内閣官房原子力災害専門家の山下俊一さんは次のように話す。
「皇太子ご夫妻は、放射能に関してご理解が深いのだと感じました。雅子さまからは、“目に見えないものに対する不安などは、どのように払拭されていますか”と、ご質問があり“ご苦労さまでした”と慰労のおことばも同時にいただきました」
事前に、話す相手のことを勉強していなければできない質問も。
「雅子さまは子どものときにハツカネズミを飼っていらっしゃったそうで、“宇宙での小動物の飼育ミッションはいかがでしたか”という質問をいただきました。
雅子さまは私だけではなく、妻にも“半年というミッションは大変だったのではないですか”と、お声がけをいただいて、とても優しいお心遣いを感じました」
そう語るのは、国際宇宙ステーションに約5か月半、滞在していた宇宙飛行士の金井宣茂さん(41)だ。