《この1年も、皇太子殿下をはじめ、いろいろな方のお力添えをいただきながら、体調の回復に努め、少しずつ果たせる務めが増えてきましたことをうれしく思っています》
12月9日、55歳のお誕生日を迎えられた雅子さまは、このようにお気持ちを述べた。
「今年は『講書始の儀』と『全国赤十字大会』に15年ぶりに出席されました。11月の『園遊会』でも、雨が降りしきる中で15年ぶりに“フル参加”されたのです。地方訪問も順調にこなされており、体調もいいご様子です」(皇室担当記者)
次期皇后としてのご自覚とも相まって、今年は例年以上に多くの公務に取り組まれた雅子さま。
公務に関する目下の課題としては、皇太子ご夫妻が特に大切にされてきた『七大行啓』の“割り振り”だといえよう。
「皇太子ご夫妻は即位後、現在の両陛下がお務めしてきた公務を引き継がれます。それに伴って、皇太子ご夫妻の公務は基本的に『皇嗣』となられる秋篠宮さまへ。しかし、秋篠宮さまも多くの総裁職やご公務をお持ちなので、『七大行啓』のすべてを受け継ぐのは難しいでしょう」(宮内庁関係者)
とはいえ、皇族が減少している現状で、公務の引き継ぎ先は足りていない。
宮内庁ОBで皇室ジャーナリストの山下晋司さんは、即位後の皇太子ご夫妻がお務めになる公務について、次のような可能性を指摘する。
「現在、皇太子殿下の『七大行啓』といわれているご公務のうち、即位後も引き続き務められるものもあるでしょう。
『全国植樹祭』などの三大行幸啓を両陛下から引き継がれますが、それに『七大行啓』の中からいくつかが加わり、“四大行幸啓”や“五大行幸啓”と呼ばれるようになるかもしれません」
そうなると、現在の両陛下のお仕事よりも“負担増”になる可能性があり、好調の雅子さまとはいえ、ハードルが高くなるだろう。
一方で、その不安を吹き飛ばす要因として、長女・愛子さまの存在があるという。