同園に対し、飼育場周辺の住民も怒り心頭だ。
「夏場や雨上がりにあの近くで長時間作業をしていると臭いで体調が悪くなるんです。糞尿は雨が降ると近くの用水路に流れ込み、あふれるんです。細菌感染などの心配もあるし、地元の住民はみんな迷惑しているんですよ」
と60代男性は憤る。
行政の指導
悪臭だけではない。
「脱走したダチョウやヤマアラシなどを目撃したこともあります」(前出・60代男性)
17年1月には、めっちゃさわれる動物園でサソリ10匹が逃げ出し、うち1匹がショッピングセンター内にある別の店舗で発見される騒ぎも。
「飼育許可なんてすぐに申請できるのに後回しにしてきたから今回のような事態になった。飼育方法も一緒です。バレなきゃいい、昔からやってきた自負があるから人の話を聞かないし、研究もしなければ反省もしない。それが悪いところ」(前出・知人男性)
問題だらけの堀井動物園に行政はどんな対応をしてきたのか。滋賀県・健康医療福祉部の担当者は、
「2012~16年度まで71回立ち入り検査をし、動物が逃げないように、臭いがでないように掃除をしてほしいと口頭や文書などで50回以上指導してきました」
と説明。ただし、虐待については微妙なところだという。
「檻の広さには法的な根拠がありません。“動物を殺害する”“あからさまに狭いところに閉じ込める”“エサをあげない”など明らかな虐待行為や状況でないかぎり、法律違反に問うのは難しい」(前出・県担当者)