水内「そのころくらいからガンちゃんと会うようになったんですけど、いろいろ意見交換したよね」
岩本「サッカーのファッション性を野球に活かすには、どうしたらいい? みたいな相談をしたこともあったなぁ。当時の野球界には、パンチパーマに金のネックレス、みたいな昭和文化が残っていて、女の子たちも、サッカーのほうがカッコいい! って。これは野球界も学ばないといけないなと思いましたよ」
水内「でも、プロ野球選手は女子アナと結婚していたし、モテないってことはなかったでしょ!?」
岩本「そんなん言うたらJリーガーはモデルと結婚してるやん! 飲みに行っても、女の子たちからは……」
水内「この話題、もうやめましょう(笑)」
競技の活性化には国際大会が欠かせない
競技場外の話題で盛り上がりながら、2人は、国際化したことも特徴と、両競技の変遷を振り返る。
水内「W杯に出場したことが、人気に拍車をかけましたね。競技の活性化に、国際大会が欠かせないことを証明しました」
岩本「日韓W杯の盛り上がりを見て危機感を覚えたなぁ。だからこそ、WBC第1回大会で優勝したことで、日本のプロ野球はレベルが高いと示せたことが大きかった」
水内「第2回大会で連覇を達成しましたよね。僕も元野球少年のひとりとして大興奮しました」
岩本「真剣にスポーツをしている姿は、ジャンル関係なくおもしろいよね」
水内「国際大会での活躍に加えて、選手の海外挑戦が当たり前になったことも平成のトピックでしょうね」
岩本「野茂英雄さん、中田英寿さんの成功があったからこそ、選手たちが海を渡りやすくなったと思う」
水内「あとは“地域密着”という概念が本格的に根づいたことも大きな変化だと思います」
岩本「それで言うと、Jリーグの成功が大きいよね。北海道へ移転した際に、Jリーグの地域密着力を、僕らはお手本にしたくらい」
水内「浦和から仙台に移籍したときに、地域の関心度の高さに目を丸くしました。ガンちゃんが北海道へ行くとき、そのことを伝えたんだけど……」
岩本「まったく信じなかった!(笑)でも、中途半端なことをしていたら、ファンに申し訳ないって感じるような環境と熱量だったから、夜遊びもしなくなったくらいでしたよ」