3月29日(現地時間)のアメリカでのMLB初登板となったデトロイト・タイガース戦で、2回途中2失点で降板したロサンゼルス・ドジャースの佐々木朗希投手(23)。4つの四球を与える大乱調もさることながら、マウンドから降りた際の2つの行為が物議を醸している。
一つ目は投手交代を告げられた後、マウンドに足を運んだ指揮官のロバーツ監督にボールを手渡さず、そのままベンチ脇に待機するボールボーイに放ったこと。
そして二つ目は、ベンチに退いた後にすぐダッグアウトに引っ込んだこと。これをロバーツ監督が“連れ戻す”形でベンチから戦況を見守ったが、その目に涙を溜め込んでいるよにも見えた。
これらの行為にMLB事情に精通するスポーツライターは、「メジャー流を知らなかったのでしょう」と擁護しつつも、
「自由な個人主義イメージが持たれがちなアメリカですが、メジャーでは“チームのためのプレー”が美徳とされ、(ニューヨーク)ヤンキースのアーロン・ジャッジ選手も常日頃“チームが勝つために”を口にし、ファンもまたそんな選手を支持します。
投手交代とは、自分が招いたピンチをチームメイトに託す場合が多く、ボールをつなぐことで“任せる”という連帯感が生まれ、またチームのトップである監督がマウンドで直接労うことで、降板を告げられた選手のプライドが保たれる意味合いもあります」
WBCではベンチで鼓舞し続けた
すなわち監督にボールを託さなかったことは、交代に納得がいっていない、采配への抗議とも捉えかねない行為。そして出番が終わったからとベンチから姿を消すことも同様、チームメイトへのリスペクトを欠いた行為とみなされる場合もあるようだ。
「ただ、佐々木投手は『WBC2023』準決勝のメキシコ戦で3ランを被弾して交代後、そのままベンチでくさらずに声を出し続けました。これが本来の姿だと思いますが、タイガース戦ではチームメイトに悔し涙を見せぬよう、一旦ダグアウトに引っ込んだというところでは?」(前出・スポーツライター、以下同)