4月5日、東京都心は午前中から気温が20度を超えて、絶好のお花見日和に。都内にある有名私立小学校の入学式に姿を現したのは、市川海老蔵と息子の勸玄くんだった。
「手をつないで校門から出てきたんですが、海老蔵さんがとてもニコニコしていて、うれしそうでした」(目撃した保護者のひとり)
父・海老蔵の顔に、満開の笑みが浮かんでいた理由、それは─。
「この学校には、海老蔵さん自身も、彼の父で'13年にお亡くなりになった先代の團十郎さんも通っていました。いわば、歌舞伎のエリートたちが集う学校。ですが、海老蔵さんは高校のときに留年して、堀越高校に編入してしまったんです」(歌舞伎関係者)
尊敬する父と同じ道を歩めなかった海老蔵。
「卒業できなかったことが、少なからずコンプレックスになっていたようです。だからこそ、市川家の跡取りとなる息子には、自分が叶えられなかった夢を託したかった」(同・歌舞伎関係者)
お受験に特化したセレブ託児所
そもそも、彼には子どもたちをこの学校の幼稚園から通わせたいという思いがあった。
「特に息子さんへの思いが強く、年間200万円近くかかる託児所『S』に預けていましたからね」(海老蔵の知人)
この『S』という施設は、知る人ぞ知る“お受験”に特化した超セレブ託児所だ。
「習い事には、英語はもちろん、チェスなどもあり、言葉どおりの“英才教育”をしてくれます」(託児所関係者)
そんな中、'16年6月、妻の麻央さんが乳がんを公表した。長女の麗禾ちゃんは5歳、勸玄くんは3歳だった。
「麗禾ちゃんが幼稚園に入園するとき、麻央さんが闘病生活に入ってしまい、彼女のお母さんが子どもたちの送迎をすることになったんです」(別の歌舞伎関係者)
そのため、お受験はあきらめて、ふたりの子どもは自宅近くの仏教系幼稚園に入園せざるをえなくなったという。
「麻央さんは、ご自身の病気が、夫の夢の障害になってしまったことを悔やんでいました。今回の勸玄くん入学をいちばん喜んでいるのは、天国にいる彼女だと思います」(同・別の歌舞伎関係者)
入学式の前日、海老蔵は、自宅にある桜の木にまつわるエピソードをブログに綴っていた。
《私が小学校に入学した時に父が植えてくれたんです。去年は麗禾が 今年は勸玄が入学。まさか私が入学した時の桜がこんなにも美しくなり自分の子供が小学校に入学する時にめでることになるとは、思いもしなかった事です。ただただ感謝のみです》
満開の桜の下で、両親の悲願を叶えた勸玄くん。
来年5月、海老蔵親子はいよいよ團十郎と新之助の名を襲名する。先代の團十郎さん、そして亡き麻央さんの思いを胸に、ふたりは歌舞伎の道を邁進する。
※ プライバシー保護の観点から、勸玄くんの写真には加工を施しています。