具合が悪そうだった
60代の男性同僚は、
「“金遣いがあらい”とは言っていた。消費者金融の借金の返済も、均さんがやっていたはずですから。“キレると凶暴になるんだよ”と話していたこともあります。殴られたからと、会社を休んだことがあったなぁ」
と振り返り、出直しをすすめたことを明かす。
「職場のみんなで“離婚しろ”とせっついて、昨年7月に“離婚したんだよ”と報告を受けていました。でも、何があったのか、一緒に住んだままになっちゃって」
50代の女性同僚も、
「“今日は家庭のトラブルで休むみたいだよ”と、何度か聞きました。いつも“お金がない、お金がない”って言っていました。“弁護士のところに行かなきゃいけないんだ”とも言っていました。奥さんには、お金を持たせてなかったみたいですよ。使ってしまうから」
近隣住民は、
「昼間に若い男の人が、秋山さんの家のドアをドンドン叩いて、“そろそろ払ってもらわないと困るんです”と言っているのを見たことがあります」
と借金返済に夫婦が困っていた実情を伝える。
最近の均さんの様子は、
「疲れていて具合が悪そうな感じでしたよ」
と前出・60代の男性同僚。
前出・50代の女性同僚は、
「最後に会ったのは、事件の2日前、12日の朝ですね。“頭が痛い”と言っていました。もとから細い人でしたが、年々やせてやつれているような感じでした。生活も苦しかったんでしょうし、奥さんのこともつらかったんじゃ……」
退社時には“夕ご飯は何を作ろうかな”と買い出しをして帰宅していたという均さん。“今日は(妻を)病院に連れて行くんだよ”と聞いた近隣住民もいる。
朝子容疑者に殴られても献身し、報われなかった元夫の均さん。離婚ですっぱり縁を切り、別々に暮らさなかったばかりに今回、加害者と被害者になってしまった。