目次
Page 1
ー 看護師に複数回の蹴りを入れた
Page 2
ー 違法薬物ではない、犯行に及んだ原因
Page 3
ー 年々強くなっていった“特権意識”
Page 4
ー 来年公開の映画は“お蔵入り”濃厚

「来た、来た、来た!」

 4月9日午後2時すぎ、静岡県警浜松西署に詰めかけた約100人の報道陣は色めき立ち、県警の白いワゴン車に向けてカメラの連写が始まった。運転席と後部座席は金網やカーテンで仕切られ、後部座席に乗る“元人気アイドルの姿”は確認できない。

 ワゴン車が走り去るのを最後まで見届けると、報道陣から「見えなかった」「やっぱりダメか」とため息が漏れた。

 手錠をかけられて車に乗り込む姿も、車内での表情も見ることはできなかった容疑者・広末涼子。運転する乗用車で追突事故を起こして軽傷を負い、搬送先の病院で女性看護師(37)に暴行を加えケガをさせたとして傷害の疑いで県警掛川署に逮捕された。女性留置施設のある浜松西署に掛川署の捜査員が出向いて捜査が進められ、この日、静岡地検浜松支部に送検される姿を報道各社がとらえようとしたのだった。

 傷害事件の発端となる事故は、県内の新東名高速道路上りのトンネルで4月7日午後6時50分ごろ発生した。

看護師に複数回の蹴りを入れた

「広末が運転する黒色の4WD車が大型トレーラーに追突。事故後、車外に出て座り込んだり、立ったりと落ち着きがなく、歩き回って走行車線に近づくなど危険な状態だったようです。トレーラーの運転手にケガはなく、広末と、同乗していた男性はケガを負ったため、別々の病院へ搬送されました。ところが広末は、診察を待つ間も精神的に不安定な様子が続き、病院内を歩き回るなどしていた翌8日の午前0時20分ごろ、それを制止しようとした看護師に大声を上げて複数回蹴りを入れたほか、腕を引っ掻いてケガを負わせたとして現行犯逮捕されました」(全国紙社会部記者)