「僕にとって、ミュージカルへの出演は“いつか必ず実現させたい”と言い続け、憧れ続けていた夢。それがやっと叶ったうえに、まさかこんなに歴史のあるミュージカルに出会わせていただけるなんて、幸せすぎて怖いくらいです」と、瞳をキラキラさせながら語ってくれたのは、EXILE NESMITHさん。39年もの間毎夏、子どもも大人も楽しませてきた名作『ピーターパン』のフック船長(とダーリング氏)役で、ついに念願を果たすのだ。NESMITHさんがこの夢を抱き始めたのは、6年ほど前のこと。
舞台のナマモノ感が
大っ好物なんです!
「僕は、もともとは歌手になりたい、歌しかないと思っていたんですけど、映画『ホテル・ハイビスカス』などでお芝居をする機会をいただいて“演じるって楽しい、もっとやってみたいな”と思うようになりました。その思いが強くなって“舞台で歌い踊るミュージカルをやりたい!”と熱望するようになったのは、2013年の舞台『DANCE EARTH~生命の鼓動(イノチノリズム)~』をやったときです。
ライブもそうですけど舞台ってナマモノなので、そのときに来ているお客さんや自分たちのコンディションによって、同じものは2度とないんですね。その、ナマで演じる感覚が“いいな!”と思った。“昨日はここでこんな反応が返ってきたのに今日は違うぞ”とか、“稽古場でこういうふうにやろうと思って作っていたのに、お客さんの前でやったら想像したのとは違った!”とか、そういうライブ感がたまらない。大っ好物ですね!(笑)」
ミュージカルを見ることでも、憧れを募らせてきた。
「特にハマったのが、ザ・フォー・シーズンズの人生をミュージカル化した『ジャージー・ボーイズ』です。ザ・フォー・シーズンズの『君の瞳に恋してる』をカバーさせてもらっていたので興味を持って、まず映画を見に行ったんですが、最後にこの曲がかかって“ええっ! この曲ってこんな意味のある曲だったんだ!”と知らされたときの衝撃たるや、ハンパなくて。
それでのめり込んでブロードウェイにも見に行ったし、日本版も素晴らしくてドハマリしました。もともと、主演の中川晃教くんと仲よくさせてもらっているので、楽屋で演出の藤田俊太郎さんにもお会いできて。それが今回、藤田さん演出の『ピーターパン』につながったというのもご縁を感じます」