ひとりで飲みに行く楽しさ
本国でも多忙を極める中、2か月に1度のペースで来日しては、タイトなスケジュールをこなしている。
「日本ではまだ“新人”ですからね。テレビや雑誌に出るのは簡単なことではないでしょう。忙しいなんて言っていられません。
日本でおいしいお酒や食べ物が僕を待っている……そう思って来るんですが、もう“トシ”ですからね。すぐ太るし、明日の仕事に問題があってはいけないし。基本的にはホテルに戻ったら、運動して、お風呂に入って寝る毎日です」
ソン・シギョンといえば、韓国芸能界屈指の“酒豪”といわれている。そんな彼が連日、大好きなお酒を飲めないのは、とてもつらいのでは? 特に日本では“枡酒”がお気に入りだそうで……。
「枡酒、1杯くらいは飲みましたよ。歌う前の日は控えるようにしているので。1杯しか飲めないのも、まったく飲まないのも、どちらもつらいです。
文化の違いなのか、韓国人は基本的に食事やお酒を飲むのはみんなでするものと考えています。日本人のようにひとりで食事や飲みに行くということをあまりしないですね。だから僕は、日本に来て、“ひとりで飲みに行く楽しさ”を知りました。日本の料理って、一品一品、真剣勝負的なところがあるので、ひとりで味わうのに向いていると思います。でも最近は忙しくて、それがあんまりできていないのが、悲しいです(笑)」
それでも、時間を見つけては“冒険”に行くという。
「この前、インターネットで調べて見つけた、いい雰囲気のお店にひとりで行ったんですよ。吉田類さんも訪れたそうです。チーズが挟まれたハムカツや、分厚いお刺身がおいしくてね。日本酒を飲んでいたら、隣のおじいさんにナンパされて(笑)、いろいろ話しました。自分の国ではできないことだから、とても楽しかったです」
現在、全国6都市を巡るコンサートツアーの真っ最中だ。その土地土地のお店に、ふらりと訪れてみたくはない?
「いいですねえ。僕を知らない人と普通に仲よくなって話したいですね。ひとりで来ている女性がいたら、声をかけたりとか……。夢ですね(笑)」
隠れ家的寿司店のカウンターでひとり、冷酒のグラスを傾けるミステリアスな男性。
「おひとりですか?」と話しかけてきた彼を、よく見たらソン・シギョンだった! なんてことがあるかもしれない!?