池江の祖父「つらいらしい」
いまだ予断を許さない状況のなか、彼女の親族は何を思うのか。池江の実家近くに住む祖父を直撃した。
─池江選手のご容体は?
「いや……、あまりよくはないです」
─一時帰宅で、体調はよくなっているようですが?
「抗がん剤治療をしているから、つらいらしいです」
─一時帰宅された際のホームパーティーには参加されていない?
「いや、私は行ってないですし、入院してからはほとんど会ってないんですよ」
─東京オリンピックまでに回復して、選手として参加できると思いますか?
「まあ、厳しいでしょう。今は治療に専念してほしい。わざわざ来てくれたのに、あまり話せなくて申し訳ないね」
その丁寧な語り口には、無名のころから応援してきた大好きな孫に対する深い愛と病に対する心配がにじみ出ていた。
今はメダルより、病の完治を祈るばかりだ。