この点について小泉氏は「この政治バカの私が、クリステルさんといると政治という戦場から離れることができる。政治家・小泉進次郎から人間・小泉進次郎にさせてくれる」と説明。「決め手は何だったか」との問いには「理屈ではない。育った環境とか、おやじのこととか、家族の環境として育っていく中でいろいろあったので、『絶対結婚』という価値観とか考え方は、正直私にはなかった。だけど、その気持ちを解かしてくれた、自然とそういう決断をするに至ったことが、まさに理屈を超えている」と答えた。
横でほほ笑みながらうなずいていた滝川さんは、2013年の東京五輪誘致の際、フランス語と英語で日本の「お・も・て・な・し」の心をアピールし、同年の新語・流行語大賞の年間大賞を受賞している。気の早い向きは今回の小泉氏の「理屈ではない」も有力な流行語大賞候補になるとはやし立てる。
トリリンガルのファーストレディ外交も
滝川さんは父親がフランス人、母親が日本人で、フランス・パリ生まれ。青山学院大学時代にアナウンサーを目指すが、大手テレビ局の局アナ試験に落ち、努力を重ねてアナウンサーやキャスターとして人気者となった苦労人の側面も持つ。また、母方の祖父は元神戸市議会議員、曾祖母は日本の婦人運動の草分け的存在だったとされ、「だから政治家の妻にも違和感はなかったのでは」(政界関係者)との指摘もある。
滝川さんは自身のインスタグラムに「私が今までイメージしてきた『政治家の妻はこうあるべき』という形に捉(とら)われず、私らしく、ありのままの生き方、スタイルを尊重してくれることを(小泉氏と)話し合う中で感じることができたことも心強く感じました。私はこれからも仕事を続けながら、滝川クリステル、小泉進次郎という個人を同志のような気持ちで高め合えるような夫婦関係を築いていきたいと思っています」と書き込んだ。
小泉氏が将来、首相の座を射止めた際は「過去に例のない語学力を駆使したファーストレディ外交で国際社会を沸かす」(外務省幹部)ことを期待する声も相次ぐ。令和改元で皇后の雅子さまも語学力を生かして国際舞台での活躍に意欲的とされるだけに、仮に小泉進次郎首相が誕生した場合、天皇と首相の両夫人が国際舞台で脚光を浴びることも想定される。