育休は取れるのか、評論家の見解

 入閣後、

「検討しますと言っただけでこんなに賛否両論になるとは。日本は堅いね、古いね」

 と感想を述べると、出産の日まで「妻を支えたい」と言い切った。育休取得については出産後に決めるという。

「大臣になったから家のことは(妻に)よろしくではなく、大臣になったら家のことをもっと頑張る時代だと思う。妻と話していい形を考えたい」

 と、夫の鑑のような発言まで……。

 大臣として働きながら、本当に育休を取れるのか。

 政治評論家の有馬晴海氏は「まず無理でしょう」と否定的な見方を示す。

「主要閣僚に比べると、環境相は政策課題や予算規模などから“軽量級”と評されます。しかし、暇ということはありません。週2回の閣議出席と記者会見に加え、国会の本会議や各委員会で答弁を求められます。勉強する時間も必要です。環境分野の会議だって日本全国、世界中で数えきれないほど開かれていて、大臣として出席を請われることもありますから」(有馬氏)

 さらに、もし育休中に解散・総選挙になった場合に対応に困るという。

「慌てて育休を返上して“選挙には出ます”というわけにはいかないでしょう。現実的にはスケジュール調整して多少、余裕があるときに1日か数日取るのが限界。でも、それは本来の育休とはかけ離れているし、無理やり休んで“育休を取った!”とアピールされても困りますよね」(同)

 進次郎氏が議席を持つ衆議院によると、「国会議員に育児休暇の仕組みはない」(事務局)という。衆議院規則第185条2項で、出産する議員の欠席届について定めているだけ。有馬氏によると、国会議員は雇用保険に入っていないため、仮に育休中の休業給付金を出すとすれば税金から拠出するしかないのが現状だ。

 出産まで約4か月。こうしたハードルを乗り越え、見事、育休取得なるか注目だ。