作品のケアは欠かせません
エスカレーターで降りた先の本館前広場には「弓を引くヘラクレス」(エミール=アントワーヌ・ブールデル)など、見た記憶がある彫刻が健在。というか、当時の記憶のままのピッカピカの姿!
「野外の展示が変わらないのは、実はすごいことなんですよ。定期的に磨いたり、高圧洗浄をしたり、修復やリペイントをしたりと、365日どこかで何かしらのメンテナンスを行っているんです」
確かに取材時も、ブロンズ彫刻のワックス塗りなおしなど、作品メンテナンスの作業現場に出くわした。地道な作業によって作品のクオリティーが保たれ、また植栽担当スタッフが随時手入れを行うことで醍醐味である自然とアートの調和を整えているのだ。
特に天候に左右されやすい屋外美術館だけに毎日の細心のケアが大切で、それが彫刻の森が色あせない理由のひとつにもなっているのだろう。