ガールズグループDal★Shabet(ダルシャーベット)のメンバー、セリは、最近、自身のYouTubeチャンネルで「歌手の同僚の中には、うつ病やパニック障害の薬を寝る前に5錠ぐらい飲む人もいる。飲まないと不眠症で眠れないからだ」とコメント。「(そういった病気になるのは)あまりに多くの人々の目に触れ、自分の行動のひとつひとつに(周りが)敏感に反応するから」と苦しんでいる芸能人の実態を明かした。

自ら「うつ病」を公表する芸能人たち

 一方、韓国の芸能界ではここ数年、うつなどの心の病を公表するケースも増えている。少女時代のテヨンは今年6月に自身のSNSを通じて、うつ病の治療を受けていることを公表。「うつ病で苦労しています。薬物治療を頑張っていて、治すために努力しています」と綴り、揶揄(やゆ)するようなコメントを送ってきた人物に対し、「躁うつ病であれ、うつ病であれ、舌打ちしながら皮肉らないでください。みんな、つらい患者です」と理解を求めた。

 元交際相手とのトラブルなどを苦にし、今年5月、自宅で意識不明の状態で発見された元KARAのク・ハラも、うつ病を患っていたことを公表。それでも続く悪質コメントに対し、「うつ病は簡単ではないものです。気楽だからうつ病になったと? 一生懸命、働いた私の努力の証しです。(中略)芸能人はタダで食べて生きているわけではありません。誰よりも私生活ひとつひとつに気をつけなければならないし、家族や友人にも言えない苦しみを持っています」と苦しい胸の内をSNSで吐露。「表現は自由です。けれど悪質コメントを残す前に、自分はどんな人か考えてみることはできないのでしょうか?」と訴えた。

 クリックひとつで好きなアイドルの「今日のファッション」を知ることができ、SNSで直接メッセージを送ることができる。インターネットのおかげで、ファンにとってはなんともありがたい時代になったが、その裏では芸能人の精神的負担が以前より何倍も増加しているのが事実。それをきちんと理解し、たとえネット上でも心のない言葉は人を追い詰める暴力になることを、改めて自覚すべきときがやってきたようだ。