11月1日から3日にかけて行われた、フィギュアスケートのグランプリシリーズ第3戦・フランス大会。開幕前は、平昌五輪で銀メダルを獲得した宇野昌磨と、昨シーズンの世界選手権王者でアメリカ代表のネイサン・チェンの一騎打ちになると思われていたのだが……。
「宇野選手は、後半のフリーでジャンプのミスが響いてまさかの8位に終わり、シニア5年目で初めて、グランプリシリーズの表彰台を逃すこととなりました。1位のネイサン選手には80点以上の差をつけられる完敗でしたね」(スポーツ紙記者)
ショートプログラムで4位と出遅れ、巻き返しをねらう宇野はフリー演技の冒頭、今シーズン初めて4回転サルコウに挑んだ。しかし、回転不足に加え、着氷ではバランスを崩す。続く4回転フリップも手をつくミスとなり、トリプルアクセルも転倒してしまう。後半も立て直せず、ミスが続いてしまう結果となった。
海外記者は「胸が張り裂けそう」
「演技の採点結果を待つキス・アンド・クライ。本来であればコーチと選手が寄り添い、喜びや悲しみを分かち合うなか、宇野選手がひとり涙を浮かべながら結果を待つ姿が話題になりました。会場からは宇野選手を称える“昌磨コール”が響き、彼の姿を見た海外記者も“胸が張り裂けそう”と語っていましたね」(同・スポーツ紙記者)
ただ、今シーズンは宇野に限らず、日本勢にとって厳しい戦いが続いている。羽生結弦はカナダ大会で2位の選手に59点差をつけ、堂々の優勝。“絶対王者”として安定の強さを見せているものの、紀平梨花や坂本花織をはじめとした女子選手たちは、“名伯楽”エテリ・トゥトベリーゼコーチが率いるロシア勢の強さをまざまざと見せつけられている。
「第1戦のスケートアメリカからの3大会、女子は今季からシニアに上がったロシア選手がいずれも優勝。カナダ大会に出場した紀平選手は会心の演技を披露したものの、やっと2位という状態です。4回転を跳べるのが当たり前となっているロシア勢に勝つには、日本女子選手も4回転で応戦しなければ難しいでしょう」(同・スポーツ紙記者)