木下優樹菜の“タピオカ恫喝”が明るみになってからもう2ヶ月になろうとしている11月18日。所属事務所がホームページで彼女の無期限活動休止を発表し、本人の謝罪コメントを掲載した。
しかし、なぜこのタイミングで? と、いぶかしがる人も多いだろう。
事務所が早い段階で“火消し”に走ったことで、スポーツ紙やテレビのワイドショーで取り上げられることがなく、ネットニュースを見ない人たちのあいだでは騒動を知らない人も多かったのは事実だ。
「木下さんサイドは、ほとぼりが冷めるのを待つつもりだったのかもしれませんが、さすがにこれだけ大きくなったネットの反応を無視し続けることはできません。また騒動前に収録した番組が放送されたところ、視聴者から大ブーイングが起こりました。テレビ局側も今後は彼女を出演させることは難しいと思ったはずです。
事務所も、このままでは騒動は収束しないとみて、彼女に対して何かしらのペナルティを課さなければ自分たちへの非難がさらに大きくなると思ったのでしょうね」(キー局プロデューサー)
フジモンが所属する吉本サイドは……
そして、騒動の余波は木下の夫・フジモンこと藤本敏史にも及んでいる。
フジモンは騒動に直接関係はしていなかったが、夫であり彼女とセットで扱われることも多く、自身で夫婦ネタを売りにしていたところも少なからずある。
世間一般的に、彼にも責任があるという向きもある。実際に、騒動発覚直後には彼が出演するネット番組が中止にもなった。
テレビ局もそんな世間の反応を感じとっているのは間違いなく、フジモンが出演する番組では木下のことに触れるのはタブーとされているようなのだ。しかし、彼はお笑い芸人だから、できれば笑いに変えて“乗り越えたい”と思っているはず。
宮迫博之の闇営業、狩野英孝の不倫もしかり、これまでもお笑い芸人たちは誰かが不祥事を起こすたびに仲間内でイジって笑いに変え、フォローをする傾向にあった。しかし、
「藤本さんもこの件について、周囲から気を使われているのを感じているようで、番組の収録などで自ら軽く触れたりもするのですが、すべてカットされてしまいます。というのも、彼が出演する番組では木下さんや騒動の話を放送しないように局側からお達しがあるそうなのです。
藤本さんを擁する吉本サイドとしては自社関連の不祥事のことで手いっぱいで、藤本さんひとりの発言内容なんて気にしていないのも現状です。しかし、木下さんの所属事務所としては、“もうこれ以上彼女の話は出してもらいたくない”はず」(芸能プロ関係者)
しかし、ネットでは《妻がやったことの説明はないのか》《ユッキーナの顔が浮かぶからみたくない》という批難の声も多くあがっており、フジモンにも矛先が向くようになってしまっている。
「テレビ局の忖度がはたらいた編集で、藤本さんが騒動について無言を貫いているかのように放送されてしまっています。それは彼にとっても、マイナスイメージにつながりかねません。そうなると、吉本にとっても不本意なはずです。夫婦で違う事務所に所属していることによるデメリットが生じてしまったかたちです」(同前)
事務所でできた溝が夫婦間にまで及ばなければいいのだが──。
<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌などで取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。