一部の例外をのぞき、距離をおいていたところからの特別賞ということか。

 ジャニー氏が亡くなり、さまざまな場面で事務所に大きな変化や改革が起きているのは周知の事実。その象徴的なのが、一部アーティストの動画やSNSの解禁。そして年明けにはSixTONESとSnow Manの、2組同時デビュー。今回のジャニーさんへの特別賞によって雪解けとなるならば、来年以降のレコード大賞への大きな力になるはずだ。

早くも来年への期待

 レコ大当日の特別音楽文化賞は、社長のジュリー氏や副社長の滝沢秀明氏ではなく、近藤真彦が事務所を代表して受賞することが決まっている。

「なぜタッキーじゃなくてマッチ? と思う人もいるかもしれませんが、ジャニーさんをはじめ、アーティストではない関係者は、いわゆる『裏方』としてとらえているので、やはり事務所の“長男”を公言し、過去に『スニーカーぶる~す』で最優秀新人賞、『愚か者』で大賞を受賞しているマッチが適任といったところではないでしょうか」(前出・音楽関係者)

 ジャニーズ事務所のレコ大復帰によって、どんなことが予想されるだろうか。前出の芸能記者は言う。

「レコ大だけでなく、紅白もジャニーさんの追悼コーナーが設けられるようですが、そこで賞を受け取るだけでなく、秘蔵VTRか、Jr.などが歴代のジャニーズを代表する曲をパフォーマンスするのかも期待してみたいですね。

 また来年は、活動休止に入る嵐に特別賞的なものも含め、何らかの賞が授与されることは十分考えられます。30日にレコ大、31日に紅白と、いったん幕を下ろすにはふさわしい大舞台。番組の視聴率や話題性も苦戦が続いているので、局にとても願ってもないチャンスでしょう

 亡くなった後も、依然として世間を驚かせるジャニー喜多川社長という存在。

「とにかく世間をあっと言わせることが大好きな人だったようなので、長年、遠ざかっていたレコ大での特別賞にも、『びっくりした?』とご満悦なのかもしれませんね(笑)」

 12月30日のレコ大、そして31日の紅白にジャニーズがどんな演出をするのか、楽しみである。

<取材・文/渋谷恭太郎>