デビュー45周年を飾る楽曲『愛だけがあればいい』を発売した田原俊彦(63)。そんなトシちゃんに、たのきんトリオ時代や今では懐かしい思い出話を聞いてみた。
80枚目のシングル『愛だけがあればいい』が発売です。手応えはどうですか。
「デビュー45周年を飾る素晴らしい曲になりました。アニバーサリーは10周年(『ごめんよ 涙』)から、作詞・松井五郎、作曲・都志見隆っていうスーパーなコンビに書いてもらっていて。編曲は船山基紀先生(『抱きしめてTONIGHT』)だし、お金がかかっちゃって大変なんですけど(笑)。
金だけがあればいい! 違う、愛だよ愛(笑)。
曲調としては大人のシリアスな歌で、ちょっと昭和のテイスト。音だけ聴くよりも実際に歌ってるのを見てもらうと、さらに“あ、いい曲だ”って思ってくれるんじゃないかな。これをひっさげて、7月半ばからツアー(全国19都市20公演)に出ます」
デビュー45年を振り返ると、インパクトのあるタイトルの曲が多い。いちばん驚いたのは?
「やっぱり『哀愁でいと』でしょ。“これいいのよ、ユー”って『ニューヨーク・シティ・ナイツ』(洋楽ヒット曲)を持ってこられて、それが『哀愁でいと』になった。この発想は天才だよね。そっから始まったわけ。次の『ハッとして!Good』とかもさ、おかしなことになってるし。
そこから『君に薔薇薔薇…という感じ』とか『NINJIN娘』とか。“俺、どうなっちゃうの!?”と思ったもん(笑)。すごく恵まれたし、そうとう遊ばれた。ディレクターたちのアイデアも本当に斬新なの」
当時“歌唱力はイマイチ”みたいな言われ方でしたが……。
「ひどかったからね。もう笑っちゃうぐらい。でも、あれがいいのよ。ジ・アイドルだから。ジ・アイドルがうまく歌ってもさ(笑)。
23歳ぐらいから本格的に先生についてレッスンするようになって、2年間通って鍛えてもらいました。思いっきり下手なところから進化して、今は本当に“田原俊彦の味”を出して歌えますよ」