この4回転アクセルは、羽生にとって“スケート人生最後の目標”といっても過言ではないようだ。
「本人は'22年の北京五輪へ出場の意欲を語っていますが、“4回転アクセルの成功を機に電撃引退するのではないか”という声も出ています。彼は大会にこだわるというより、自分のなかの目標や信念に沿って動く性格。北京五輪を待たずに引退ということも十分にありうると思います」(スケート連盟関係者)
「1回でも多く日本で」
引退へのカウントダウンが進むなか、競技以外の面でも、終焉を見据える発言が垣間見えることがあった。
「11月下旬に行われたグランプリシリーズNHK杯後のインタビューでは、勝利への感想よりも先に、“やっぱり日本で滑りたかったので”と、母国への愛を語っていました」(前出・スポーツ紙記者)
彼はここ最近、特に日本で滑ることへの思いを口にしているという。
「地元の宮城県仙台市の復興を願う気持ちや、フィギュアスケートという競技をより多くの人に知ってもらいたいという狙いがあるとのことですが、“自分自身、あと何回、日本で滑ることができるのだろう”と考えていて、1回でも多く日本で滑りたいという思いがあるようです」(前出・スケート連盟関係者)
4年ぶりに立つ舞台には、勝利以上の思いがあった。