夫へのビンタは「レスラーらしさ」を示すため
元フジテレビアナウンサー・中野美奈子や女優・酒井美紀など、芸能人が医師と結婚することはそう珍しくありません。しかし、女子プロレスラーと医師というのは、異色の組み合わせですから当然、メディアも注目します。テレビに出る際、ジャガーが楚々(そそ)とした振る舞いで木下氏を立てたら、なんの意外性もない。ジャガーのビンタは「レスラーらしさ」を示すためであって、ふたりがどんな夫婦なのかは、また別の問題なのではないでしょうか。
夫妻に限らず、芸能人のキャラと実際が違うことはよくありますが、それは“お仕事”なわけですから、ある意味当然です。しかし、ジャガー夫妻の新婚当時に密着した番組を見たときに、ちょっと嫌な感じだったことを覚えています。
仕事で疲れていたからでしょうが、帰宅した木下氏はバラエティーで見せる笑顔はなく、ジャガーは夕食の焼き魚の骨まで取ってあげていた(そうしないと、食べないそうです)。ジャガーがウキウキしてやっているのなら新婚さんらしいと言えるでしょうが、木下氏は結構、気難しく、ジャガーも割と従順なのかもしれないと思った覚えがあります。
「自分は医者である」という強い自意識
木下氏は「ジャガー横田の夫」として芸能活動を始めます。木下氏の言動を見ていると「自分は医者である」という意識がかなり強いタイプだと思うのです。
例えば2014年、ラジオ番組『テリー伊藤のフライデースクープ そこまで言うか!』(ニッポン放送)の「鬼嫁におびえる夫たち」に出演した木下氏は、ジャガーとの初対面をこういうふうに振り返っています。
リングドクターのアルバイトをしていた木下氏は、ジャガーの後輩に「東大病院のセンセイよ」と紹介されます。ジャガーは「気持ち悪~い」と言ったそうです。木下氏は「それまではセンセイセンセイと言われていて。そんなふうに言うのはジャガーが初めてだった」と語っています。医師に向かって「気持ち悪い」という女性に会ったことがなかったことから生まれた恋を「いい話」と見る人もいるでしょう。しかし、逆の見方をすると「医師は敬われるべきだ」「医師は下にも置かぬ、もてなしぶりを受けるものだ」と思っているからこそ、衝撃を受けたわけですから、それだけ強い自負の表れだと見ることもできるのではないでしょうか?
木下氏の不倫にも「自分は医者である」という自意識がにじんでいるように思います。夫妻の間には2006年に第一子が生まれますが、2014年に木下氏は沖縄に住むシングルマザーとの不倫を『フライデー』(講談社)にスクープされます。
この女性は水商売をしていましたが、木下氏が院長をしていたクリニックから月20万円の“お手当”を出すことで、夜の仕事をやめさせたそうです。相手の女性に《僕が好き?それとも、生活のため?》とやんわり「オレはカネを出している」感をちらつかせたり、女性の都合が合わず、会えないときは《僕が一番であってほしかった》《(木下氏を)最優先でお願いします》といった具合に、自分を上においてもらわないと納得いかない様子。女性には「男の子を産んでほしい。ただし、医者にさせるのが条件。そのための学費は全部出すから、マスコミには黙っておいてほしい」と言っていたそうです。ちなみにこの時期、ジャガーは第二子妊娠のための不妊治療を続けています。