震える佐藤隆太も楽しんでほしい

 ひとり舞台へのチャレンジに不安はありつつも、覚悟を決めたと。

「脆さも弱さも、すべてをさらけ出すくらいの覚悟がないと、できない作品です。僕自身がまず、心を開いてお客さんを迎えたいと思っています。お客さんとの距離が近いので、震えているところも見られてしまうかもしれませんが、そこも楽しんでいただければ(笑)」

 では、ともに作品をつくる共演者でもある観客のみなさんへメッセージを。

「特殊な印象をお持ちかもしれませんが、身構えないでいただきたいです。参加したくなければ無理に引きずり込むことはありませんし、ご自身が好きなスタンスで楽しんでいただければいいので、気張らず、楽しみに劇場へいらしてください! でも、これだけは言えます。ほかの作品ではなかなか感じることのできない、特別でステキな観劇体験が待っていますよ!」


『エブリ・ブリリアント・シング~ありとあらゆるステキなこと~』

2013年にイギリスで幕を開けて話題を呼び、世界各国で上演されているユニークな舞台。ひとりのキャストが何人かの観客に番号のついたカードを渡し、観客に参加してもらいながら物語をひもといていく。子ども時代、ステキなことリストを集めていた語り部の人生は意外な顔を見せ、観客を感動へと誘っていく。演出は谷賢一。2020年1月25日~2月5日 東京芸術劇場 シアターイーストにて上演。以後、新潟、松本、名古屋、大阪茨木、高知公演あり。詳しい情報は公式サイト(https://www.ebt-stage.com/)で確認できる。

『エブリ・ブリリアント・シング~ありとあらゆるステキなこと~』 (c)東京芸術劇場
『エブリ・ブリリアント・シング~ありとあらゆるステキなこと~』 (c)東京芸術劇場
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さとう・りゅうた 1980年2月27日、東京都生まれ。'99年にミュージカル『BOYS TIME』で舞台デビュー。以後、テレビドラマ『池袋ウエストゲートパーク』『木更津キャッツアイ』などで注目を浴び、『ROOKIES』の熱血教師役でブレイク。 舞台作品に『ビロクシー・ブルース』『ダブリンの鐘つきカビ人間』『いまを生きる』など。最近では『4分間のマリーゴールド』NHK連続テレビ小説『スカーレット』『クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?』に出演。

取材・文/若林ゆり ヘアメイク/白石義人 スタイリスト/勝見宜人