男性脳は狩りの時代から止まっている?
1.妻の話を何でも頭から否定する
「子どもの成績がイマイチでね……」とか「今日はスーパーでね……」とか、相談しようと話しているのに頭ごなしに否定されて、話す気がうせることってありますよね。
このすぐに否定するのも、男性脳の“ゴール思考・問題解決型”による働き。男性は、いち早く問題を解決するために、目の前の人の悪い点を指摘するのが効率的と考えます。でもそれは女性にとっては、単に否定されたと感じがち。
また女性脳は“プロセス・共感型”といって、共感してもらうことでストレスを軽減させています。「わかるわかる、大変だったね」と共感してもらうことで、会話が通じたと感じやすいのです。
→「共感する会話」を夫に教えましょう
黒川さんは、「私が何か言ったら、意見や分析はいらないから、『わかるよその気持ち』とまず言ってね」と夫に伝えて、共感する会話を教えたそう。明確に「共感してほしい」と伝えなければ、夫の脳はいつまでたっても、妻を思うがゆえに弱点をついて、問題を解決しようとし続けてしまうからです。
特に子育て世代は要注意。共感型である妻は、子育てでストレスがかかると一層、パートナーである夫への共感を求めます。
けれども夫はわかってくれず、夫婦関係がこじれてしまいがち。妻はうらみを抱えたまま過ごす……ということになるからです。
2.話を聞いていないし、頼んだこともやってくれない!
妻が話しかけているのに、夫は「ふーん」「そー」と上の空……。これは妻の話し声が、自分へ向けられた言葉として認識できていない状態。まるでモスキート音のように「ほぇほぇぴ〜」聞こえているはずです。
その昔、何万年と狩りをして生きてきた男性という生き物は、寡黙であることで身を守ってきました。風の音や、獣の足音を聞き逃さないようにするためです。たとえリビングでテレビを見ていても、寡黙でいることで、外に意識を向けて妻を守っている、ともいえるのです。
→3秒ルールで意識を向けさせる
男性は目的がわからない話だと、音声認識のスイッチを切ってしまいがち。おすすめの対策は「目的から言う、数字を言う」です。
例えば「子どもの習い事について相談があるの。ポイントは3つ」というように。これで集中力はグンと高まるはず。さらに男性は、スマホやテレビに夢中になっているときも音声認識スイッチはオフ。いきなり本題に入ると聞き取れません。
「はあ?」と返されてムカッとする前に、“3秒ルール”を。まず、夫の目に入るところで声をかけ、名前を呼びます。そして2〜3秒待ってから、本題に入ると夫も聞く態勢が整います。カレンダー、メールなどに書いて視覚化するのも手。