生きる営みすべてに全力を注ぐ俳優・原田龍二。近年はすべてを脱ぎ捨てる全裸俳優として人気を集めていた。そんな矢先、女性スキャンダルが発覚し、別の意味でお茶の間をにぎわすことに。自らの過ちと向き合うため、原田が人生の先輩と“反省”をテーマに語り合う対談企画。
今回のお相手は、ロックンロールバンド・横浜銀蝿40thの嵐(Dr)と翔(Vo)のおふたりだ。'80年代、若者の代弁者として鮮烈なデビューを飾り、紆余曲折(うよきょくせつ)を経て、今年デビュー40周年を迎えた彼らと熱く語り尽くす!
『ガキ使』で湧いた親近感
原田 お会いするのは初めてなんですけど、横浜銀蝿といえばアウトローのバイブルですから! 男の憧れですよ。
嵐 俺はテレビが大好きなんで、原田君が出てる番組をいっぱい見てるんだよ。「相棒」の陣川公平いいよなあ!
原田 まさか嵐さんから「陣川」というワードが出てくるなんて!
翔 俺も年末の『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』で全裸になってる原田君を見たときに腹抱えたよ! すごいインパクト。それまでは高身長のイケメンっていう感じだったからさ、あの勇姿を見たとき「絶対に俺たちと同じ不良じゃん!」って思ってさ。親近感が湧いたなあ。
原田 僕は完全にはみ出し者ですからね(苦笑)。
翔 そもそも、なんで裸になったの?
原田 いちばん大きなきっかけは20代のころに出演したドキュメンタリー番組なんですよ。そのとき、アジアの山奥に住む山岳民族やジャングルに住む裸族にお世話になっているうちに、言葉が通じない相手には身も心もさらけ出さなければ交流できないと気づいたんです。もちろん、現地では裸にもなったし。
それから、30代以降になると日本の旅番組に呼ばれるようになって、僕は「温泉に失礼だから」という理由で、入湯時にタオルを巻かずに入るんですよ。その様子を見た『ガキ使』のスタッフさんから、出演のオファーをいただいたんです。
翔 なるほど、そこで裸につながるわけね! 業界は違うけど、言葉がわからなくても心をさらけ出せば通じ合えるのは音楽にも共通するかもな。昔、ロサンゼルスでレコーディングしたときは、英語が話せなくても問題なかったし。
でも、すごくいいグルーヴだったときに「グッド!」って言ったら、みんながちょっと不満そうな顔をしたんだよ。
原田 どうしてですか?
翔 なんでも、英語で「GOOD」は「まあまあ」みたいな意味らしくてさ。通訳の人に「どれくらいいいんですか? アメージング?」って聞き返されたの。そういうニュアンスの違いって、その国に行かないとわからないよな。
原田 そうなんですよ! モンゴルの遊牧民と交流したときは「モンゴルでは、馬に乗れないと家族として受け入れられない」と言われて、一生懸命、馬に乗る練習をして、別れ際に家族の証として1頭の馬をプレゼントしてもらいました。