妻夫木のセリフひとつで“世界”が動く
次第に心も身体も解放され、美しくなっていく塔子。そんな彼女に好意を抱く同僚を演じているのが柄本だ。実は、妻夫木の大ファン!
柄本「プライベートでも飲みに行かせていただいて、人間としても役者さんとしても大好き。だからこそ、目と目を合わせて芝居をするのが怖くて緊張もする。妻夫木さんがひとつセリフをしゃべるだけで、“世界”が動くんです。久しぶりの共演で、“妻夫木聡、さらにすごみが増したぞ”って思いました」
妻夫木「ほんとかよ!?(笑)」
間宮「聞けば聞くほど、共演シーンがなかったことが悔やまれます……!」
男と女に焦点を定めながらも、心揺れ動くひとりの女性の生きざまが描かれる。そこに妻夫木は、“女性の怖い強さ”を感じたというが、3人は普段、どんなところに女性の強さを感じる?
妻夫木「人生の選択に迫られたとき、男って“ひよる”と思うんです。そういうとき、女性って強いなって。決断を下せるその強さっていうのは女性ならではなのかも。間宮くんは?」
間宮「そうですね、女性は自分との向き合い方も強い。現状と今後こうしたいと思う願望と、常に自問自答している気がします。僕は今が楽しければいいやってタイプなので(笑)」
柄本「女性って“進む力”がすごいんだよね。決めた方向に、迷いなく行く力っていうのが、すごく強い。そうなったら、止められないもん」
1度決めたら最後まで、という女性も少なくない。それがたとえ、許されない恋であっても──。
妻夫木「そうならないためには、“我慢せずに、何かあったら言ってよ”っていうしかないのかな。勝手に抱え込んで、それがコップいっぱいになってあふれだしたら終わり、みたいなのは怖い(笑)。男としては、ちゃんと言ってほしい」
間宮「僕は映画の中で、奥さんに“何かあるなら言ってほしかったよ”って言うシーンがあるんですが、“(家族のことを考えて)何も言えないよ。そのほうがうまくいくから”って言い返されますからね。僕、結婚してないのに、身につまされる思いでした(笑)」
妻夫木&柄本「ハハハハ」