自分に合う生命保険の見つけ方

 生命保険とは、死亡する(病気になる)確率が同じようなグループで、宝くじならぬ不幸クジを購入するようなもの。よって同じ保険金をもらう場合、クジに当たりやすい高齢者のほうが、保険料も高くなるという仕組みだ。

 また同じような保障内容でも保険会社によって保険料が違うのは、保険の販売などにかかる経費が、単純に会社によって違うから。死亡時に同じ金額が支払われるという2つの保険があったとしたら、月々の保険料が安いほうを選ぶべき。

 国内のすべての保険会社は“生命保険契約者保護機構”に加入しているので、会社が破綻しても、加入者の保険契約は守られる。掛け捨ての保険に関して、会社の規模は信頼性に一切関係ないのだ。

 ここで注意したいのは貯蓄型の保険。2020年現在の予定利率は0・3%程度と低いため、今30年で契約したら、世の中の金利が上昇しても運用利回りは低いまま。逆に、過去の利回りがよいタイミングで貯蓄型保険に入った人は、解約をせずに運用を。

1.保障額を計算する

 死亡した場合、遺族年金が残された家族の生活費となってくれるが、子どもがいたらその教育資金が足りなくなる可能性が。「子ども1人につき、1000万円くらいを生命保険で確保しておくと、より安心かもしれません。入院(通院)保障は、日本の医療費はかなり安いので、心配な人はお守りがわりに少し……という程度でいいのでは」

2.保険会社を選ぶ

 必要な「保障額」が決まったら、「掛け捨て」で買うのがおすすめ。インターネットなどで保険料を比較して、いちばん安い保険会社で購入を。

生命保険は“掛け捨て”タイプがおすすめ イラスト/赤松かおり
生命保険は“掛け捨て”タイプがおすすめ イラスト/赤松かおり
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3.生命保険を購入する

 この際に注意したいのは保険のセールスに相談しないこと!「あれもこれもつけたほうがいいと、さまざまな保障のついた保険料の高い生命保険になりがちだからです」

取材・文/樫野早苗 


荻原博子さん ◎経済ジャーナリスト。経済の仕組みを生活に根ざして解説する。家計経済のパイオニアとして活躍。「人生最大の資産リスク」として生命保険の実態に迫り、公的制度を上手に活用することで、悠々自適な老後ライフを送るすべを紹介している。『保険ぎらい』(PHP研究所)

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