『週刊女性』の“おひざ元”主婦と生活社とご近所の『警察博物館』。警察官の仕事を擬似体験できるコンテンツが盛りだくさんの同館で、記者も、刑事になりきって捜査をしてきた。事件は“現場”で起きているんだ!
出社前に横目に通り過ぎていた『警察博物館』。いつの間にやら近代的な外観になっていたっけ。入ったことないし、「春の全国交通安全運動」も始まるし、《現場》としてアリでは? とはいえ、さすがに“ご近所さん”すぎ? 小声でデスクに提案すると……、
「僕も行ったことないんだよ。いいんじゃない!?」
いいんかい! ならば、さっそく『主婦と生活社』を出て徒歩1分、同じく入館未経験で、「こんなに近い現場は初めてですよ!」と、早くもカメラを構えたカメラマンと一緒にほぼ手ぶらで警察博物館にやってきた。
子どもから大人まで楽しめる「警察官」体験
入館口には、白と黒のツートンカラーがまぶしい警察車両、いわゆるパトカーが出迎える。交通ルールを守って安全走行しているのに、街中でパトカーを見かけると緊張が走るの何でだろう~?
こちら1階「ピーポくんホール」では、白バイや昭和時代に活躍したヘリコプター「はるかぜ」に乗ることができる。警察官や白バイ隊員の制服を着た子どもの記念撮影をする親子をよく見かけるっけ。このほほえましい光景はリニューアルされる前からずっと変わらない。
もともと警察博物館は、旧京橋警察署の庁舎を使用して誕生した「警視庁PRセンター」を、'87年に「警視庁広報センター」として建て替えたのが始まり。その後、'94年に「警察博物館」の名称に改めて、'17年4月に展示を全面的にリニューアル。新たについた「ポリスミュージアム」の名とともに再スタートしたのだ。
「実際には、警察の仕事をあまりご存じない方もいらっしゃると思います。警察博物館で、警察の歴史や活動、仕事を擬似体験しながら知っていただき、警察活動への協力と理解を得られればという思いもあります。また、身の回りの防犯などを学んでいただく契機となれば幸いです」(警視庁広報課)
警察車両の試乗ができる1階をはじめ、各階にそれぞれのテーマに沿った体験型コンテンツが設けられ、「警察官」を擬似体験することができる。子どもの社会科見学にピッタリということもあってファミリーに人気なのだが、防犯意識を高められるので高齢の方にもオススメだ。
2階にはさっそく、防犯をテーマにした「人と街をともにまもる」空間が広がる。日常生活における交通ルールを再確認し、また空き巣や泥棒、犯罪から家や身を守るための術、そして自然災害に備えて防災を学習する。
自宅の防犯対策を必要とする場所を探す「防犯対策が必要な場所はどこだ!」では、泥棒から狙われやすいシチュエーションが描かれたカード4枚を選び、合計して満点の150ポイントを目指す。え~と、郵便受けに《ためられている新聞》に、《少し開いている2階のサッシ》ははずせない。あと2つ選んで……、得点は……80ポイント! うん、泥棒に狙われる。しっかり学ばなくては。
音声を認識する「110番体験」では、受話器越しに犯人の特徴や事故状況を伝えるのだが、ひとり芝居のようで少々恥ずかしい。いや、子どものお手本になるよう、大きな声でハッキリ話そう!