感染経路が不明確になる
国外では休業した飲食店への補償策が出されているが、日本は現状、明確な保障は示されていない。このような状況を受けて“自主営業”を始める女性たちもいる。
「働いているキャバクラが営業自粛で出勤が少なくなっちゃって……。ぜんぜん稼げないから、常連さんに連絡して一緒にご飯食べたり遊んだりしてお金をもらっている子もいます。常連さんも普段より安く女の子と飲めて楽しんでますよ」(新宿のキャバクラ店で働く女性)
このような行為が感染拡大につながるおそれがあると語るのは、繁華街事情に詳しいジャーナリストの渋井哲也氏だ。
「キャバクラなどの接客を伴う飲食店には、営業の前後にお客と食事や買い物をする “同伴”や “アフター”といったサービスがありますから、店以外で会うことは自然です。しかしこの時期、毎日のように“3つの密”を満たすような場所に不用意に外出していれば感染するリスクは高いでしょう」
また、店以外での接触は感染経路が不明確になるおそれもはらんでいる。
「お店自体が休業してしまったら店側は女性たちのプライベートの動きを把握しきれませんからね。今回の自粛要請で給料が減ってしまったキャバ嬢が生活のために個人の営業を続けることで、知らない間にウイルスの感染源になっている可能性は十分にあると思います」(渋井氏)
ただでさえ感染経路の特定が難しいといわれる夜の街。これ以上コロナウイルスの魔の手を広げないためには、できるだけおとなしく自宅にいるべきなのだが……。