「毎年大みそかに放送している『紅白歌合戦』が中止か無観客開催の2択を迫られているそうです。また『麒麟がくる』や同局の人気バラエティー番組『チコちゃんに叱られる!』に出演中のナインティナイン・岡村隆史さんを総合司会に起用予定だったそうですが、ラジオでの不適切発言もあり、見送りに。開催する際も司会者もイチから探さないといけなくなりました。担当者は頭を抱えていますよ」(NHK関係者)
夏に開催される大型音楽フェスや阿波おどりなどの大規模イベントも軒並み中止を発表する中、5月14日には、39の県で緊急事態宣言が解除された。ウイルスは終息に向かっているように見えるだけに、休止を検討するには少々早い気も……。
「もちろんNHKとしても開催中止は避けたいところ。しかし感染症は秋から冬にかけて流行りやすく、新型コロナも今年の秋以降に第2波、第3波のパンデミックが起こるのではと懸念されています。治療薬の実用化も年内を目標にしていますが、来年になってしまう可能性もありますからね。そのため、NHKは最悪の事態を想定して、対策を練っているようです」(レコード会社関係者)
すでに放送中の番組を使って実験も行っているという。
「谷原章介さんが司会を務める生放送の音楽番組『うたコン』を活用して、『紅白』の放送形態を模索していますよ。最近はアーティストにリモート出演してもらっていますが、リモートではどのような演出が可能か、同番組でいろいろ試しているところです」(芸能プロ関係者)
アーティストたちも、コロナの影響でコンサートなどが次々と延期に。スケジュールが二転三転していることから、出場予定者たちの調整も難航しているようだ。
「リハーサルもあるので、年末に数日間スケジュールを空けるのが出場の条件。しかしツアーなどを予定していた歌手たちは、秋以降に開催を延期している人も多い。そのためスケジュールを空けられるかわからない状況です」(前出・レコード会社関係者)
五輪延期で“目玉”がなくなった
また、CDの発売日や映画・ドラマの公開日が決まらないことも問題になっている。
「CDの売り上げやダウンロード数などを参考に出場歌手を選出しています。しかし、主題歌に起用されればヒットにつながりやすいドラマや映画が軒並み延期に。プロモーションやライブができないことからCDの発売を延期している歌手も多い。例年以上にヒット曲が生まれづらい状況になっているので、開催したところで一部のファン以外にはなじみがない曲ばかり……ということも予想されます」(音楽ライター)
東京五輪開催に合わせ、五輪を振り返る企画を目玉に考えていたそうだが……。
「開催延期によりその演出もボツに。企画もすべて考え直さないといけないため、ギリギリまで苦渋の決断が迫られそうです」(前出・NHK関係者)
NHKに紅白の開催について問い合わせてみたが、
「現状、お答えできる段階ではありません」
とのことだった。今年も紅白で1年を締めくくれると信じたいけど……。