家庭のインターネット環境を見直すきっかけに
朝から晩まで家族と一緒に過ごすことを余儀なくされるのも、緊急事態宣言下ならでは。その生活を快適に過ごすための備えを教えてくれたのが、企業から家庭まで、さまざまなリスク管理・危機管理に詳しい、日本マネジメント研究所理事長の戸村智憲さん。
夫婦・親子間での、同じときを楽しく過ごす空間づくりや、生活スタイルづくりを疎かにすると、関係のもつれにつながるので厄介だと話す。
「家族が在宅勤務するにせよ、学校の休校に伴ってさまざまな学習サービスを受けるにせよ、家庭のインターネット環境やIT機器が整っているかどうかで、自粛期間の満足度は大きく変わります。もし今回、それらに不自由を感じたなら、今のタイミングで整備しましょう」
今回の自粛期間にキャリアの通信障害が起こったので、インターネット接続はスマートフォンだけに頼らず、ほかにも回線を複数、確保しておくのがベター。
リモートワークやオンライン授業を快適にするためには、自宅に高速インターネット回線を導入したい。今なら、光回線などの工事業者に来てもらうことが必要になっても、窓を開けて換気をしながらの工事も可能。
家に他人を入れるのが不安なら、工事不要のモバイルルーター「WiMAX」や、置き型のホームルーター「SoftBank Air」の導入を検討してみるのもよい。ただし、サービスにより、料金、通信速度、データ通信量制限、使用可能エリアなどが異なるため、内容はしっかり検討したい。
また、家そのものに不具合があれば、今のうちに修理や修繕も。
「例えば、これからは換気を常に意識しなければいけませんが、網戸が破れていれば、虫が入ってきて不快。今のうちに直しておく、蚊取り線香などの虫よけを用意するなどの対策を。長いステイホーム期間は、小さなことでもストレスの種になりますから」
コロナウイルスに自分や家族が感染したり人に感染させるリスクがあることは、今も変わらない。病院で総合内科を担当する近藤千種医師に、感染防止や健康管理のために備えたいものや事柄について聞いた。
「自分や家族の健康状態を、日々チェックしておくことが重要。十分な睡眠、バランスのよい食事、適度な運動は、健康の必須条件です。
朝晩の検温が推奨されていますが体重も健康のバロメーター。家での間食が増えたことによるコロナ太りも問題ですが、急に体重が増えた場合は心不全など別の病気の疑いもあるので注意が必要です」