「オープンから数えれば郷さんも結婚3回。奥さんの好みに合わせて、というわけではないでしょうが流行も様変わりします。この23年間でイタリアンの定義もずいぶんと変わり、身近なジャンルとなった今ではピザもワンコインで食べられます。差別化を図るための高級指向へのシフトチェンジだったのでは?」(前出・在阪テレビ局プロデューサー)

 それでも変わらず、足を運んでくれる郷ファン。特に関西でコンサートがある際には、店内は昔話とこれからの話に花を咲かせて盛り上がっていたという。そして新形態の営業も安定してきたころに“コロナショック”が起きた。

 当初は緊急事態宣言の発令により、4月9日〜5月6日まで休業を余儀なくされた。しかし、GW後に宣言が延長されて休業期間もまた5月31日まで延長へ。6月からの営業再開を目標にしていたというが、苦渋の決断を下すことに。6月19日に迎える23周年を目前に、郷ひろみとファンが愛したイタリアンの閉店が決まったのだ。

コロナはまだ終息していない

 外出自粛が明けた今、それでも営業は難しかったのだろうかーー。 

「これ以上の経営は難しいと判断して、閉店という形をとらせていただきました。ディナーがメインのお店だったのですが、(コロナの影響で)人通りは少なくなり夜にお店を利用するお客様がかなり減っていました。(コロナは)まだ明けていないですが、周辺の店舗の状況などを確認させていただく中でやはりこの状況では難しいと。当店もまだまだ発展途上で、これからというところでした」

 とは『SOGNI di SOGNI』を運営する延田エンタープライズの担当者。実は同店は、パチンコ店やレストラン、ゴルフ場や温浴施設などのエンターテイメント事業を手がける同社が経営を行っている。

「郷さんは同社のイメージキャラクターを務めているんですよ。確かにオープン時は郷さんが“オーナー”としてプロデュースにも携わったのですが、心斎橋に移ってからは延田社の運営になったそうです。ですが、周年記念イベントには快く出席したり、試作メニューに“GOサイン”を出したりと“オーナー”として振る舞いファンを喜ばせていたんですね。近年、スタイリッシュに生まれ変わった際も、郷さんが贈ったオシャレな花がお客さんを歓迎していました。

 しかし、このコロナでパチンコ店を含めた施設を営業自粛せざるを得なくなり、その“しわ寄せ”がレストランの閉店を招いたのではないでしょうか」(芸能プロ関係者)

 郷もまたコロナの影響により、6月、7月のコンサートツアーの開催を見送っている。再開の暁には思い出のイタリアンをファンと語らってほしい。