アンジャッシュ渡部建不倫報道。芸能史に深く刻まれる不倫騒動であることは間違いなく、擁護する人がほぼゼロだというのも類を見ない。

 渡部の問題点はすでに多くの人が指摘しているように、“女性に対する接し方”だ。
報じた『週刊文春』を読む限り、彼と女性との関係には“愛”や“情”の存在は見て取れず、彼はただ単に欲望を発散したかっただけなのだとわかる。

 実際、渡部は女性のことをどう思っていたのだろうか。『文春』の記事中にある渡部が女性に投げた言葉で、その本心をうかがい知ることができるものがあった。

《こんなにリピートするのはB子だけだよ》

 この“リピート”という言葉は読んで字のごとく、“繰り返す、何度も”という意味の英語だ。実はこれは風俗業界でよく“嬢を指名する”際に使われる用語であって、普通、交際している女性に対して、こんなことをいう男はいないだろう。

 しかも渡部は行為の後に、女性に毎回1万円を渡していたという。世間はこれを口止め料ととらえているようだが、渡部がそのつもりだったのかどうかはわからない。もしかしたら謝礼だったのではないだろうか。

現場の空気は……

 佐々木はこれから二人で話し合うと明かしているから、彼のことを許すつもりなのだろう。『文春』の続報でも離婚しない方向だと報じられている。

 だが、業界内では離婚してもらった方がいいという声が多く聞かれる。

「希さんを見ていると痛々しくて、なんて声をかけたらいいのか。離婚したなら、“応援しているから頑張って”とか言えますが、言葉が見つからないんです。離婚してくれたほうが楽だという声もあります。

『所JAPAN』(*佐々木が出演する『関西テレビ放送』のレギュラー番組)のスタッフもどう接していいかわからず、非常に気まずい雰囲気が漂っています。“芸人の火遊び”にしては度を越していたため、皆、フォローもしずらいようで……。佐々木さんも“ほんとにしょうもない夫で、すいません”なんて自ら冗談にして和ませるようなタイプではないですからね」(テレビ局プロデューサー)

 離婚まで行かなくても、せめて渡部が謝罪会見を開くなどしてけじめをつければ、佐々木も少しは気が楽になるのではないか。

 渡部は関係各所にお詫び行脚をしているというが、ここはしっかり公の場に姿を見せて謝罪しないと、ますます批難の声が大きくなるだろう。こんなのは夫婦間のことだから謝罪の必要はないという人もいるが、こういう場合、会見を開くのは日本の芸能界の慣習、ひとつの区切りになるので、やったほうがいい。

 いま、渡部がラジオのレギュラー番組で生謝罪するという話も上がっているが、このような一方的な謝罪では納得しない人も多い。ここはあえて、記者からの集中砲火を受けたほうが、かえって救いになる場合もある。

「肝心のラジオも相方の児島さんやおぎやはぎの矢作兼さんが代演するなど、今のままでは渡部さんが逃げているようにみえるので、余計に佐々木さんに対するプレッシャーも大きい。ちゃんと謝罪をすれば、彼女が感じているであろう肩身の狭さは少しは緩和され、周りの気遣いも減ると思いますが」(ワイドショースタッフ)

 “ゲス不倫”や“竹林不倫”に“アパ不倫”、“4WD不倫”など芸能界には様々な不倫騒動があったが、当事者たちはそのキーワードから永遠に逃れることはできない。“多目的トイレ不倫”はそれらをはるかに凌駕しているワードだ。このままなら佐々木は夫とともに修羅の道を歩むことになるのでは。

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌などで取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。