急に跳ね上がることは「ない」
「まず、タレント価格と文化人価格って全然違うんですよ。冠番組を持っていたり司会者レベルになると話は別ですが、“文化人枠”ってなぜか安い。
しかも報道系や情報ワイド系とかバラエティーとか、だいたい一律で金額が決まっていて、制作側もいろんなタレントとかとの兼ね合いも見て、“文化人で1時間ならこのくらい”という基準を元に予算オーバーしないようにキャスティングしているので、仮に10万円だった人が急に“20万円で”なんてなったら、次から使われなくなります(笑)。マネージメント契約を交わし、すぐに出演料を大幅に上げていくことは、大手でも難しいと思います」
テレビに出ることで“タレント気取り”なんて言われることもあるが、懐事情としてはそういうわけにもいかないようだ。
「打ち合わせとか資料作りとか、そういう拘束されているぶんを、多少、肉付けしてくださいってことはあります。でも、たとえギャランティが安くてもテレビに出たりすることで、著書などを出版したときは大きな宣伝にもなって実売にもつながりますから。そもそも本業がある方たちなので生活に困ることはまずありません。
あとは、なんといっても何かトラブルがあったときに会社がちゃんと対応してくれるというのが大きいんじゃないでしょうか。たまにフリーでやられている方で見かけるんですが、収録で契約するCMの競合となる商品を持ってしまったとか、一つ間違えれば違約金が発生してしまうようなことも、マネージャーがついてるとちゃんとチェックが入る。本人を守る仕事もしてますので、そういった意味でも事務所に入るメリットは大きいと思いますね」
コンプライアンスに厳しく、そして「SNS炎上」も起きやすい昨今。自身を守るためにもまずは業界の“プロ”に身を委ねるということは正しい選択なのかもしれない。