人気子役からすっかりイケメン俳優に成長したとネットでも話題の加藤清史郎。今春、3年間の英国留学を終えて帰国し大学生になった。
「小学校6年生のときに出演したミュージカル『レ・ミゼラブル』はイギリスからのスタッフさんばかりで、通訳さんなしで話したいと思い英語を習い始めました。英語が好きになって、中学2年生ぐらいから留学したいと思うようになりました」
中学卒業後、英国の高校で3年間学び、寮生活を送った。
「さみしいとかは一切なく、街に出かけるだけで見るもの聞くもの刺激ばかり。週末にはウエストエンドでミュージカルを見たり、ドラマスクールでレッスンを受けたり、とにかく充実していました」
中学時代は野球だったが、英国ではサッカーに親しんだ。
「イギリス人選手は身体が大きくて、驚きました」
1歳で児童劇団に所属。2009年放送の大河ドラマ『天地人』での“わしは、こんなとこ来とうはなかった”の名ゼリフは流行語になり、cmの“こども店長”などで活躍し、子役ブームの火つけ役に。
「子役時代につらいと思ったことはなくて、真冬の川に飛び込んだり、ワイヤーアクションでも楽しんで乗り越えてきたことが、今につながっています。役者をやめたいと気持ちが揺れたことも1度もありません。学校との両立に悩むこともなかったです」
ニュースキャスターに挑戦したい
7年ぶりの主演映画『#ハンド全力』(公開中)は、熊本地震をきっかけに、ハンドボールをやめた主人公が、SNSに投稿した写真がバズったことから起きる悲喜こもごもを描いている。醍醐虎汰朗、鈴木福らと共演した。
「同世代の俳優に囲まれ、同じホテルに宿泊しながらの撮影は、学校に行っている気分でした。(仲間との)喧嘩シーンでは、みんなの役者魂がぶつかりあって、改めて芝居が楽しいと思いました」
8月4日は19歳の誕生日。10代最後を迎え今後、挑戦したいひとつにニュースキャスターをあげた。
「櫻井翔さんが憧れの人。歌、ダンス、芝居、ニュースキャスターもできる。いろんなジャンルができるのはカッコいいと思い、子どものころからの夢です」
役者にとどまらない活躍にも期待したい。
被災地・熊本にエール
映画のロケ地・熊本は、地震や大雨により大きな被害を受けた。
「“どうにもならいことをどうにかしよう”というセリフがあり、まさに今だな、と。苦しい思いのなかで闘っている方々に、やれること、やりたいこと、自分が楽しめることを見つけることの素晴らしさを作品を通して感じてもらえたら。熊本は、街の雰囲気、人の温かさも感じられて大好き。ラーメンや馬刺し、食べ物もおいしい。すぐにでも行きたいです」
スタイリング/金順華(SABLE ET PLAGE)
衣装協力/JUN RED