日本で12月公開予定の映画『新解釈・三國志』の新キャストが3日発表され、絶世の美女で歌舞に優れた架空の女性、貂蝉(ちょうせん)をお笑いタレントの渡辺直美が演じることが、中国でも注目されている。
中国で驚きの声
『新解釈・三國志』は、中国の後漢末期に群雄が割拠し、魏・呉・蜀の三国が鼎立する時代へと続く興亡史「三国志」を、「コメディ界屈指のヒットメーカー」福田雄一監督が新たな解釈で描く作品。大泉洋が蜀の劉備(りゅうび)役で主演を務める。
これまでに、蜀の天才軍師・諸葛亮(しょかつりょう)をムロツヨシ、後漢王朝の相国(しょうこく、宰相のこと)として専横を極めた董卓(とうたく)を佐藤二朗、董卓の配下で猛将の呂布(りょふ)を城田優が演じるなど、主要キャストが順次発表されるたびに、「三国志の本場」中国のネット上でも話題となっていた。
董卓と呂布を手玉に取った貂蝉を渡辺が演じることについて、中国SNS微博(ウェイボー)上の反応を見ると、「新解釈すぎる」「重量級」「董卓役かと思った」などと驚きの声が上がっていた。
2017年に中国全土でも公開された実写版映画『銀魂』や、中国のレビューサイト・豆瓣による2018年に人気と評価が高かった日本ドラマのランキングで2位となった実写版テレビドラマ『今日から俺は!!』など、福田氏の作風は中国でもよく知られているようで、「監督の作品を観たことがある人なら、渡辺直美が貂蝉を演じても驚かないと思う」と指摘する人もいた。
また、「振り返るだけで董卓を圧死させそう」「どんな展開になるか逆に楽しみ」「日本人はなぜこれほどまでに三国志が好きなのか」などのコメントも寄せられていた。(翻訳・編集/柳川)