安達祐実の反応は「ケロッとしていた」
安達 でも、仲間のひとりが出版社に話をして、実現しちゃいました。打ち合わせに行くと担当者とかカメラマンとかたくさんの人がいたので、さすがに覚悟を決めましたね。まあ、服を着ていようが脱いでいようが、記念にはなりますからね!
子どもたちにも、雑談の段階でヌード写真集の話をして「やればいいじゃん」って言われてたので、まあいっか、と。
原田 全体的に軽い……!
安達 子どもたちも本気にはしてなかったんでしょうね。私もバレないと思ってました。
原田 さすがにバレますよ!
安達 口止めされてたから、撮影中は家族にも隠したんですよ。撮影旅行で伊豆に行くときに「どこ行くの?」と聞かれても「ちょっと旅行」としか言えなかったし(笑)。
原田 ちょっと、どころじゃないですよね(笑)。
安達 そんな感じで私は苦労して隠し通したのに、誰かが週刊誌にリークしちゃったんですよ!
原田 たしかに、相当話題になってましたよ。実際にできあがった写真集を手にしたときはいかがでした?
安達 カメラマンさんの技術ってすごいな、と感動しましたね。別人かと思いました。撮影中も楽しかったから、いい思い出ですね。
原田 人気女優のお母様がヌード写真集を出すのは、唯一無二ですよね。
安達 そうだといいなあ。とはいえ、大騒ぎになってしまったので、祐実の事務所に謝りに行きました。
原田 なるほど(笑)。お子さんたちは写真集についてなんて言ってました?
安達 驚いてましたねー。ただ、当時中学生だった次男が私のせいでイジメられたら困るから「何かされたらお母さんに言ってね」と伝えたら「大丈夫! 学校の掲示板にポスター貼ろうか?」ですって。祐実も「タイトルつけようか?」なんて、ケロッとしてたし。
原田 なんだか、とてもユニークなご家庭ですね……!
安達 そうかもしれないです。息子たちの友達もよく出入りしてるし、とにかく賑やかな家ですね。そういえば、この前、息子の元同級生が遊びに来たとき、「実は、お母さんの写真集買ったんですよ」とカミングアウトされました。
原田 十数年越しの告白ですね!
安達 さすがに私も笑っちゃいましたよ。なんだか、あんまり反省してない話ばかりで申し訳ないです(笑)。
原田 いやいや、パワーをいただけました! ありがとうございます。
【本日の、反省】エネルギッシュでパワフルな女性でした。それでいて、とてもバランス感覚がいい。安達さんは“お母さん”という自身の役割を深く理解して現場では口出しをしない、理想のマネージャーさんだと思います。それは、お子さんとの関係にも通じていて、適度な距離を保ってきたんだと思います。今の祐実さんの活躍を見れば正しい接し方だったのがわかりますよね。お話がとてもおもしろかったので、息子さんのお友達が遊びに行くのもわかりますよ。
《取材・文/大貫未来(清談社)》