芸人になる前の意外な経歴

お父さんがお笑いが大好きで、麻貴の夢を後押ししたんです。本音を言うと“大学まで行って何でお笑い?”と思ったこともあったけど、ここまで伸びたのも、やっぱり頭がよかったからかなって」(前出・福田の祖母)

 卒業後はバラエティーもできるアイドルグループ『つぼみ(現・つぼみ大革命)』の1期生としてデビューを果たす。4期生には、りゅうちぇるの妻“ぺこ”こと、オクヒラテツコも所属していた

「大学時代にダンスサークルに所属していたこともあり、ダンスのキレがよかったですね。アイドル時代から賞レースに出場しており、'13年にはプロの芸人に交ざり、『歌ネタ王決定戦』で準決勝に進出したことも。昨年の『THE W』で同じく決勝に進出した『つぼみ大革命』のネタのほか、ライブの構成やCDの作詞も手がけています。メンバーも彼女の才能にほれ込んでいますよ」(アイドル誌編集者)

 '14年にグループを卒業。アイドル時代から大阪の若手の劇場でネタを披露したり、人気コンビ・かまいたちのラジオのアシスタントを務めていた影響もあり、お笑い活動に専念することに。そして、25歳で上京を決意する。

「アイドル時代にグループ内コンビを2回組んでいましたが、本格的な芸人デビューは、NSCの1つ先輩の女性とのコンビ。下積み時代から才能の片鱗は見せていましたが、お客さんのほとんどが若い女性ということもあり、投票形式のライブでは結果が出ず、悔しい思いをする時期が続いたようです」(放送作家)

 最初のコンビは1年ほどで解散。その後、先輩芸人の相方オーディションを受けたり、別の女性芸人とコンビを結成するも、すぐに解散してしまう。

ブレイク前から寝ないでネタを作っているほどストイックな性格なので、彼女の熱量についていけなかったのかもしれません。1半年ほどピン芸人として活動していましたね」(福田の知人)

 そんな時期に、女性芸人のみで行うコントライブで共演した、ゆめっち、かなでのキャラクターに惹かれた福田が2人をスカウト。'17年1月に3時のヒロインを結成した。

「ゆめっちとかなでより4~5年先輩なので、彼女たちもしばらくは遠慮して“麻貴さん”って呼んでいたのですが、“トリオでさんづけはおかしい”と、福田さんから呼び捨てするようにお願いしたそうです」(同・福田の知人)

 相方のかなでも、その才能は早くから評価されていたという。

「養成所時代は常にトップクラスで、“横澤夏子以来の逸材”と講師などから呼ばれていました。そのためか、当時は尖っている部分もありましたね」(前出・放送作家)

 かなでは男女コンビを結成するも、周囲の期待とは裏腹になかなか実力を発揮できないままコンビを解散。不完全燃焼に終わっていた才能を開花させたのが福田だった。