政治は“自分の暮らし”
原田 日本国民の生活を豊かにするために政党とかの垣根をなくして「みんなで日本をいい国にしよう」と考えたら、足を引っ張り合ってる場合じゃないと思うんですけど、難しいんですかね?
中田 例えば、100人以下のコミュニティーなら一致団結できると思う。でも、一都市、一国ともなるとモノの考え方は多様化する。ましてや、自分の利益を守ろうとする人のパワーはすさまじいので、なかなか「みんなで国をよくする」という考えではまとまらないのが現状です。
原田 国会には、志と教養がある人々が集まってるのに、その英知が活かされていないのが不思議なんですよね。
新型コロナや大規模災害など、いろいろな事象が起きているなかで“人の暮らしが豊かになる”とはどういうことかを考えて、政治に関心を持つようになりました。
中田 そう言ってもらえるとすごくうれしい! 政治は難しい、興味がないと感じている人が多いんですけど、それは違います。政治は“自分の暮らし”であり、自分ごとなんです。
原田 そうなんですよ!
中田 もっと多くの人が社会に関心を払って目を光らせていれば、政治家は間違いなく手を抜けなくなります。
ところが、今の日本は、政治に関心を持っていない人が多い。投票率低いでしょ。だからムダに思える利権がスルスルと入り込んでいるのはたしかです。利権が温存されているのは、私たち国民の目が厳しくないから。
原田 中田さんが、政治家を志したきっかけについてもお聞きしたいです。
中田 僕は政治家の家系ではなくて、普通のサラリーマン家庭で育ちました。ただ、世の中に対してたくさんの疑問を抱いていたので、それらの疑問を解決したくて、政治の道に進んだんです。
原田 具体的には、どんな疑問を感じていたんですか?
中田 いちばん最初に感じたのは高校生のころ。駅の周辺に放置自転車がたくさん置いてあるのを見て「どうしてこんな状況になるんだ」と不思議でしょうがなかったんです。
原田「駐輪禁止」の貼り紙があってもおかまいなしですね。
中田 そう。放置自転車問題は、自然現象でもなんでもなくて、人が決めたルールと人の振る舞いの結果でしょ。“なるほど、社会は誰かがルールを決めているんだ”という当たり前のことに気づいて、やがて、政治に関心を持つようになりました。