『アッコにおまかせ!』もガセネタ?
「テレビでイニシャルトークをする弊害や、なぜやらなくなったかの理由を知るスタッフがいなくなったんでしょうね。今回はスポーツ紙記者、芸能ジャーナリスト、スクープカメラマンが登場し、それぞれが持ち込んだ極秘情報が伝えられる形でしたが、カメラマンだけが顔写真もなく匿名でした。その理由はいろいろ考えられます。所属している雑誌のしばりがあって顔出しできないというのが一番大きな理由です」(キー局プロデューサー)
さらに、『超有名週刊誌スクープ連発カメラマンA氏』が発信した“40代女優と芸人の不倫”については疑問の声もあがっている。
「その人物は有名週刊誌で仕事しているカメラマンということですから、それが事実ならその週刊誌が現在、追っているネタの可能性もあります。ですが、それを話してしまったら顔出ししていなくとも、週刊誌サイドは自分のところのカメラマンだと疑いを持ち犯人探しが始まるでしょう。バレたらクビになるのは間違いないので、そんな危険を冒すとは思えません。
となると、情報は彼自身が掴んでいるもので、まだ編集部に提出していないネタだということ。ただ、テレビで暴露してしまったら当事者たちに知られて、スクープの難易度が高まり、自分の首を締めることにもなる。しかも、テレビの出演料よりも、所属する週刊誌で企画をカタチにしたほうが間違いなくお金になりますしね。
以上のことを考慮すると、この情報は“ガセ”じゃないかと思えるんです。実は似た話が芸能マスコミの間でずっと以前から囁(ささや)かれています。ところが実際に張り込んだり取材している雑誌はなく、記事にならないので今では噂の域で止まっています。芸能界にはよくある話ですが」(写真誌記者)
また、匿名カメラマン以外に登場した“事情通”2人が披露している情報もどうだろうか。女優Mと俳優Kの離婚危機や、女性タレントOの離婚危機、芸人Fと交際していた今年ブレークした女優Tなど、すでに週刊誌やワイドショーでも報じられていて、そもそも芸能情報に精通していなくても、すぐに名前が浮かぶ面々だ。わざわざイニシャルにする必要があったのか、という声が業界内からも上がっている。
かつて隆盛を誇ったイニシャルトーク企画はいまや諸刃の剣だ。クオリティーが低ければ番組の首を絞めることになりかねない。
<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌等で取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。