<2010年>
中村耕一(元JAYWALK)……覚せい剤取締法違反('77年にも大麻取締法違反で逮捕

<2014年>
ASKA……覚せい剤取締法違反・麻薬取締法違反

<2016年>
清原和博……覚せい剤取締法違反
杉田あきひろ(元歌のおにいさん)……覚せい剤取締法違反
高知東生……覚せい剤取締法違反・大麻取締法違反
高樹沙耶……大麻取締法違反

<2017年>
田中聖(元KAT-TUN)……大麻取締法違反

<2019年>
ピエール瀧……麻薬取締法違反
田口淳之介(元KAT-TUN)……大麻取締法違反
小嶺麗奈……大麻取締法違反
沢尻エリカ……麻薬取締法違反

<2020年>
槇原敬之……覚せい剤取締法違反('99年も同容疑で逮捕

「作品に罪はない」論争

 前記の顔ぶれを見るに、薬物逮捕された後、逮捕以前のような華やかな活躍がみられる芸能人は、ほぼいないとみていいのではないだろうか。この中に“仲間入り”となってしなった伊勢谷友介。公開前の作品は、今度どうなるのかを前出の芸能ジャーナリストに聞いてみる。

「伊勢谷容疑者も初犯であり、おそらく執行猶予付きの判決が下されると思います。最近の傾向としては、観客が自分の意思で入場料を払う映画などに関しては、少し期間をおいてそのまま公開、地上波でのテレビドラマはカットし、代役を立てて再撮影というケースが多いです。ミュージシャンの場合も、店頭から作品の撤去や配信停止などの措置がとられますが、最近は『作品に罪はない』というファンの主張も多く、裁判などの経緯にともなって、徐々に再発売となるケースが多いです」

 実際、来年公開の伊勢谷容疑者が出演する映画『いのちの停車場』は、出演シーンをカットせず、そのまま公開することが決まった。とはいえ、今後の活動として、今までのような俳優としての仕事の減少は免れない。

 薬物での逮捕はイメージの回復は難しい。芸能活動に大きな影響を及ぼすと、テレビ関係者は言う。

「昭和の時代では、研ナオコさん、美川憲一さん、錦野旦さん、井上陽水さんなども逮捕歴があります。相当、どん底も味わってきたはずですが、みなさんその後も華々しく活躍されています。禊次第で復帰することも可能ですが、現在はコンプライアンスも厳しく、『なんであいつを出してるんだ』と指摘され、簡単に炎上したりする時代です。そのため、あえてリクスを犯してまで出す必要はない、という判断で、逮捕歴のある人の復帰はなかなか難しいものとなりました」

 独自の存在感を放ち、俳優としても評価の高かった伊勢谷友介。今後、彼の演技が見られる日は来るのだろうか。

〈取材・文/渋谷恭太郎〉