新型コロナウイルスの感染拡大による環境の変化などが原因なのか、最近は自ら命を絶つ芸能人が増えている。そんなニュースを目にするたびに、他人事ではないと感じている。
「私以外にも、命を絶つ有名人を他人事とは思えないタレントさんは少なくないと思います。人前に出る仕事は、自ら望んだこととはいえ自信を失うことばかり。周りはかわいい子ばかりだし、期待に応えられるだろうか……というプレッシャーや、いつどこで誰に見られているかわからないというストレスで、すり減っていく部分はありました」
特に憑依型の女優である彼女は、仕事内容によって精神的に追い込まれたことも。
「器用な人であればオンとオフの切り替えができると思うのですが、私は不器用なため自分自身を役柄に近づけないと演じられないと思っていて。だからダーティーな役を撮っている時期は、私生活でもセリフのようなひどい言葉を発してしまったり、食事がのどを通らなかったり……。
ストレスや役柄などが重なって、毎晩のように金縛りにあっていた時期もありました」
悪い意見が大きくなる
最近はSNSで有名人などに投げかけられる誹謗中傷も問題視されているが、千眼も過去に被害に遭ったことが。
「私の場合は、誹謗中傷されても元気なときであれば“ひどいことを書かれちゃったな”と受け流せていました。でも、仕事がうまくいかずに落ち込んでいるときは、これまで見た悪い意見ばかりがリフレインするんです。
もちろん応援してくれている人がいるというのも理解はしているのですが、悪い意見のほうが大きくなっていくんですよね。“自分は必要とされていない”とネガティブな思考になり、そんな言葉から逃れたいと、死を考えるようになっていましたね」
これ以上、悲しいニュースが続いてほしくないと、こうアドバイスをする。
「生きていたらやり直しはできます。だから、死ぬことだけは思いとどまってほしいです。過去の自分にそうあってほしいというのもありますが、1人でいいからリアルタイムでどんなことでも相談できる人をつくってほしいですね。今の私には話ができる人がたくさんいますが、当時は親やマネージャーにも相談ができなかったので……」