パトカーの音で逃げ出した
「健太郎は悪いヤツでしたよ。高校時代、朝の通学でも歩きタバコでした。彼の部屋は実家の2階なんですが、隣の家の屋根が窓から手が届くぐらい近くて、吸い殻を屋根に投げていました。部屋でタバコを吸っているのを親にバレないようにしていたんでしょうね。
高校を卒業した後、友達と2人で家の前で焚き火をしていたことがありました。夜11時をすぎても騒がしかったし、火柱が1メートルぐらいの高さになっていて危ないから、警察を呼んだんです。健太郎たちはパトカーの音を聞くと、火をパッと消して家に駆け込み、逃げちゃいました。その後、警察官がインターホンを鳴らしても居留守にしてましたよ」(伊藤の実家の近所に住む男性)
犬好きで両親におねだりし、母の料理を自慢するような純真な少年は、高校生で姿を変えてしまったのか。興味本位やカッコつけのつもりで高校生がタバコを吸うことは、多いとはいわないが、少ないとも言い難い“あるある”だ。
しかし他人の住む隣家に吸い殻を投げる。火事の可能性もあるこの行為は、“あるある”などと片付けていい話ではない。高校生のころから“他人に迷惑をかけても、自分さえよければ”という態度だったのか。今回、被害者を置き去りにしたように……。
伊藤の“地元の先輩”だという男性は、次のように彼との思い出を語る。
「健太郎のことはよく知ってますよ。彼はイケイケでナマイキなところがありますが、それがカッコいいと思っているような、いきがったヤツなんですよ。当時は若いからいいんじゃないかと、かわいく思っていました。高校時代にウチの前を通って私と目が合ったら、手を後ろに回して、頭を下げるんですけど、背中越しにモクモクと煙が見えているんです。歩きタバコがバレバレでした。そんなちょっと抜けたところもかわいいヤツでしたけど、被害者を置き去りに逃げたことは人間としてダメですね。
母親のことも知っているけど、健太郎が短期間のうちに芸能界で売れてしまったことに危機感を持っていたようです。小学校から私立に行かせたくらいで、母親は教育熱心なところもあって、健太郎には大学まで行かせたかったと漏らしていました。
彼が売れ出した3年ぐらい前、私がサーフボードを車に積んでいたら、たまたま健太郎が通りかかったので、海に誘ったんです。そうしたら“車の運転も、日焼けも事務所からNG出されているんで、ダメなんすよ”って、寂しそうな顔をしていました。芸能界は売れたら売れたで自由がない世界なんだなと思いましたね」